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キルレ世界1位の家出少女の傭兵生活 -One of Million Bullets-  作者: 相模原ケイ


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16/20

⑯最後のピース(前編)

登場人物紹介/用語解説


・ミリオンバレッツ

仮想世界で銃撃戦する大人気のVRMMO。4対4形式。


・シェン(15)

キルレート世界一位のスナイパー。実名は伏せている。

日本と中国のハーフ。髪を青く染めた少女。


・大道寺姜子(?)

シェン達の選手事務所の所長。日本人。

黒髪を腰まで伸ばしている。キセルとチャイナドレスがトレードマーク。


・サティ(15)

ソロリーグで最強のスナイパー。シェンと引き分ける程の腕を持つ。

本名:杉浦美鈴。日本と中国のハーフ。体質で体全体の色素が薄い。



朝だ。日の光が窓から差し込んでいる。今日はフッと目覚めた。

はっとしてデバイスを見る。・・・連絡は入っていない。


 着替えると事務室の机でカップ麺と乾パンを食べた。

姜子はなにやらPCでメールか何かしているようだった。

シェンが食べ終わると、姜子が話しかけてきた。

「シェン。スタメンの練習を始めたいと思っているのだけど、

サティちゃんは入ってくれそう?いつ入ってくれるかが分からないなら、

補欠のプレイヤーを四人目にして練習した方がいいと思うの。

サティちゃんが加入したら入れ替えたらいいわ。」

「そうですね・・・。」

サティについてはシェンに一任されている。それは有難かった。

 サティをチームメンバーにするには時間がかかりそうだと思っている。

サティとシェンは少しづつ心を開いていっているからだ。

他人の干渉は受けたくない。

「今からサティちゃんに連絡してみます。」

と嘘をついた。サティがチームに入り辛い嘘の理由を考えるための時間稼ぎだ。

サティの体質に触れるわけにはいかない。

昨日は結局、世界戦の事は切り出せなかった。

だが、自分とサティの距離は確実に縮まっていると思う。

サティ抜きで練習をするのは気が引ける。


 空になったカップ麺の容器をゴミ箱に捨てに行く。

スペースを取るゴミは物置の部屋の大きなゴミ箱に捨てる。

 物置に入ると、事務所の扉のベルが鳴った。

姜子さんが「どちらさま?」と尋ねているのが聞こえる。

「あの、こちらにシェンちゃんが住んでると聞いて来たんですが・・・。」

この声!!サティちゃんだ!慌ててゴミを捨てて事務室に戻る。

「サティちゃん!」

「シェンちゃん!住んでるって本当だったんだ!」

「あ!この子がサティ!?」と姜子。


事務室のソファーに姜子、シェン、そしてサティが腰かけている。

サティはいつも通り灰色のフードを深く被っている。

サティが口を開く。

「大道寺姜子さんですよね。今日は急にすいません。

やっと勇気が出たので。」

「構わないわよ。勇気というのは?」

「チームには入りたいと思ってます。その前に姜子さんと直でお話ししてからだと思いました。」

シェンが席を外そうとすると、サティに手を掴まれた。

「シェンちゃんには居て欲しい・・・。」

シェンは無言で手を握り返した。

「姜子さん。私は特殊な体質なんです。私の顔を見てください。」

サティはフードを脱いだ。

色素の無い白い肌、紅い眼、プラチナブロンドの髪。

サティの手は震えている。シェンは両手でサティの手を握った。

姜子は無言で頷くと、

「よく分かったわ。サティちゃん、大変だったわね。」

と言った。サティはまたフードを被った。姜子は続けて、

「私は貴方を体質で差別をすることはないわ。それは信じて。」

と述べた。そして、

「サティちゃんが心配してるのは残りの二人のメンバーと、

メディア露出よね?」

「そうですね。世界戦ともなると。」

「メディア露出に関しては顔を出すことは無いから大丈夫。

今回の世界戦って、スポンサーが特殊だから。

むしろ選手の個人情報は秘匿する方針なの。

ミリオンバレッツのIDが唯一出ると思うわ。」

「なるほど・・・。」

姜子は事務所に入って貰えるなら詳しく話せる、と付け加えた。


「他の二人のメンバーだけど、体質については伝えるつもり?」

「そこは話し合おうと思ってたんですけど。

私は伝えずにどうにかならないかと思ってます。」

「大きな隠し事はチーム全体によくないし、隠し切れる事ではないから、

チームメンバーには知らせておくべきだと思うの。

ただ、顔を見せずフードをつけたままでいるのはありだと思うわ。

言うなれば折衷案ね。」

「なるほど・・・。そうですね。」

「実は今日、残り二人のメンバーが昼過ぎに来るのだけど、

二人に会ってからチームに入るかどうか決めて貰うのはどうかしら?」

「・・・!!」

シェンはずっとサティの手を握っている。サティが緊張しているのが分かった。

「シェンちゃんが・・・一緒に居てくれるなら・・・。」

「大丈夫。一緒にいるよ!それに、二人とも良い人だよ!」

姜子はキセルを吹かした。(電子タバコだが)

「二人は今日バラバラに来るから、一人ずつ挨拶すると思えば、

心が少し楽になるんじゃない?」

「それは、助かります。」

シェンは今頃になってサティが事務所にいる事実に興奮していた。

(サティちゃんがチームに入るかもしれない!サティちゃんが!)

シェンとサティは、固く手を取り合っていた。



つづく

副題: -One of Million Bullets-

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