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お昼ごはんが終わって食器などの片づけは皆でやる。
飲みものは、今日は紅茶にする。
いつもならお昼の番組を見たりするのだが今日はテレビをつけない。
野々さんからお話があるからだ。
「前にも話したけど目標は11月の東京農工大学の文化祭出場。
それとは別に、その文化祭に出た後にライブハウスでの演奏」
「えっ、えぇ、ついに···
で、どこでですか?」
伶蕗が身を乗り出して訊いている。
廻琉は、ただおぉってなって固まってしまった。
「いま打診中なのは高円寺の北口にある『音楽少年ケン』というライブハウス。
ほとんど知られてない。
できてからまだ1年くらいかな」
「初めて聞きました。
高円寺らしい変な名前ですね」
「オーナーというか店長の名前がけんたっていうらしい。
それでつけた店名だと聞いておる」
「えっ、え〜っと、でも、でも、いまこのバンドで出ても無名ですよ。
お客さんが来てくれないのでは···」
「その通り。
まだ人前で演奏したこともない。
まったく無名のバンド。
それが突如ライブをやるってスケジュール表に載ったとして誰が見にくる?
来るはずがない。
では、どうするか?
対バンだよ。
それも人気のあるバンドとの」
「それは···わかるんですが、なにかアテがあると?」
「ある」
「えっ、それは?」
「うむ、それは『びっくりガンガン』だよ」
「あれ、そのバンドって聞いたことがある。
you tubeで見たことがあります。
パンクのガールズバンド」
伶蕗は知ってたみたい。
廻琉は初めて聞いたバンド名。
野々さんから説明が始まった。
びっくりガンガンはドラムだけが男で、前にズラッと並んだ3人が女子の青春パンクバンド。
you tubeのおかげもあってじわじわと知名度が上がってきてるインディーズのバンド。
ライブハウスでの動員数も安定しているらしい。
「びっくりガンガンの前座で出る、つもり」
えぇっと伶蕗と廻琉はびっくり顔。
急な話だ。
間に合うのか?
「でもでござる。
ど〜してびっくりガンガンの前座で出られるんでござるか?」
もっともな質問。
それは伶蕗も知りたかった。
「それは、同級生なんだよ。
ヴォーカルでギターの野村小町が東京農工大学の農学部の3年生で同級生になる。
もう1人、リードギターの岩清水和音が農学部の2年生」




