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「音に関しては問題がある。
完璧な防音ではないから音漏れがある。
それがあるので深夜は音が出せない。
本当に外に漏れないように作るとなると大変だ。
倉庫全体から変えなきゃならなくなる」
「それでも練習できる場所があるってすごいですよ。
普通だったらどうしてもレンタルスタジオで練習ってことになりますよ。
学生だったら、うまくいけば学校で練習ってこともできるかもしれないけど」
伶蕗なんかは特にそうだろ。
ギターとかだったらヘッドフォンで個人練習できるけどドラムだとね。
一般の家で叩くってわけにもいかないしね。
どうしてもっていうのなら防音ルームを作るしかない。
「うちの倉庫スタジオだったら時間を気にせずに一応は練習できる。
ただし出す音は控えめにしなければならない。
けどドラムとかは置いてないんだよね」
「それなら置かせてもらえれば···
ドラムセットは2種類持ってるんで、練習用のセットを置かせてもらえれば助かります」
「持ってこれるんだったら···
ダメそうだったら言って。
青山さんに頼むから。
車で運んでもらえるわ」
あのっと廻琉が手を上げた。
ギターアンプはあるのかってことだ。
自分が使ってる小型のアンプがあれば倉庫に置きっぱなしでいいと言ってくれた。
それも青山さんに運んでもらえるからと言われた。
「これでレンタルスタジオに行く必要がなくなる。
スタジオ代の節約にもなるし」
「でも野々さんの負担にならないんですか?
倉庫代とか電気代とか?」
「そんな心配はいらないけど。
もともと倉庫は前から自分で借りてるし。
それに電気代っていってもたいした金額になるわけじゃないし」
「でもいくらか払いますよ、ねっ」と廻琉に同意を求める。
廻琉もそれでいいと思ってる。
「そういったことより農業の手伝いをやらんかね?
収穫の時に人手が足りなくってね。
そっちのほうが助かるんだよ」
倉庫代っていっても畑とコミで、今では会社として使用料を払ってるんだから気にすることはないと言ってくれた。
そしてやっと本格的なバンドとしての活動が始まった。




