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野々さんが出した音がスラップベースだった。
初めて聴いた時から野々さんのベースって上手いなと思ってた。
ファンクやソウルなんかで良く出てくるチョッパーとも呼ばれている奏法までできるんだと驚かされた。
テクニカル系の人やった。
スラップベースは一定のリズムを刻んでくれている。
それを聴いて合わせたのが伶蕗のドラム。
廻琉は、はてどうすればいいの状態になっている。
廻琉の場合、クラシックギターから始まってロックギターを弾いている。
こういったファンクのリズムでの練習などしたことがない。
どうやって弾けばいいのかがわからない。
仕方ないのでなんとなく普通のコードを鳴らしてみた。
コードとしては間違ってないがリズムが違っている。
野々さんが演奏を止めたので自然とみんなの演奏も止まった。
どうやら野々さんは2人の音楽性の適応力を調べているのではないだろうか?
今度は音を変えてベースからスタート。
野々さんの足下にはエフェクターボードがある。
見慣れないエフェクターが並んでいる。
なんかプロみたいだ。
出てきた音も最初のとはまったく違う音。
始まりはゴリゴリとした強い音だった。
それからスラップの攻撃的な音。
今度は音の輪郭が丸くなったクリーンな音。
ただそのフレーズがすごかった。
複雑怪奇というか1小節の中に詰め込んだ音の塊。
あぁ、これでもうはっきりした。
野々さんは激うまのプレイヤーだった。
歌も面白い。
伶蕗が変なドラムを叩き始めた。
廻琉はこれでわかった。
変拍子だ。
これってなんになるんだろ?
3/4かな?
7/8か?
よくわからないがロックではたま〜に出てくることもある変拍子。
超苦手だ。
無理にコードで弾いてみたがまったく合ってない。
野々さんがベースを弾くのを止めた。
続けて伶蕗もドラムを叩くのを止めた。
「なるほど、だいたいわかった。
では、また3曲を演奏してみよう」
また3曲を演奏することになったが1曲終わるごとに野々さんからの指導が入った。
それによってまた演奏してみると見違えるように良くなったと思う。
そうやってると2時間では中途半端で終わってしまった。
お会計をすませて1人1,200円。
もちろん3人での支払い。
そして場所を移しての反省会。
場所は吉祥寺北口にあるサイゼリヤ。
廻琉はドリンクバーにマルゲリータピザを注文。
「だいたいの実力がわかった。
ドラムは、いろんな音に即対応してくるね。
どちらかといえばパワードラム系。
ロックドラムが基本的な音とフレーズ」




