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「派手すぎて買い手がいないから少しずつ値段を下げていったのかも。
よくあることよ。
それで、買っちゃうの?」
「お、おうでござる。
この機を逃したら2度と見つけられないでござる。
それにそんなにお高くないし」
試着してみると廻琉にはジャストフィット。
ということで廻琉さんお買いあげ〜ってなった。
黒地にゴールド、シルバー、そしてブルーの3着の法被。
ライブをやる時に着ようかなって。
ぜんぜん未定なんだけどね。
思わぬ所で思わぬものを見つけて買ってホクホクしながら店の外に出た。
この高円寺って商店街からちょっと離れると急に住宅地になってしまう。
そんな住宅地の中に突然ポツンと古着屋だとか飲食店があったりする。
エリア的には狭くって個人経営の小さな店がひしめき合ってる。
ほとんど訪れたことがない廻琉としては、今日これまででそんな印象をもった場所。
吉祥寺とは違った感じのコンパクトタウンやねとカフェを探している。
「カフェは知らんのかね?」
「盲点だった。
食べもの屋のほうばかりに気をとられていてカフェのことまで頭が回ってなかった。
無念」
「ちょっとぉ、しっかりしてくれなきゃ困るでござるよ、伶蕗ちゃん。
そんなことでは立派な武士にはなれませんぞ」
ふっ、言ってやった。
いつもやられてばかりではないよ。
今日は···勝った。
「なにをトンチンカンなことを言ってやがる。
武士などとは片腹痛いわ、グワァッハッハッハ」
今日も、あたしが勝ってるけどね。
ということになった。
笑い飛ばされて力技で負けてしまったのは廻琉。
なんかち〜とも勝てない。
まぁ、いいや。
そんなことよりカフェだ。
カフェでひと休みじゃ。
2人でどこのカフェに入ってやろうかと高円寺の街をウロッとしているとカフェの多さに驚いた。
吉祥寺に匹敵するほどカフェが多かった。
「なんか変わった名前の店が多くない。
哲学者の薔薇園とかアール座読書館って···」
「入りづらいでござるね。
店名が不思議なところばかり」
結局、2人が入ったのは駅前にある上島珈琲店。
なんだか安心できる店名。
ほぼ初めてきたような廻琉にとっては奇抜な名前のカフェはまだ敷居が高かった。
入ってみて助かったのはメロンクリームソーダがあったこと。
廻琉はこれでホッとできた。




