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「この、のののはね、意外とお金持ちだから音楽ものもたくさん持ってるの。
だから仕送りももらってないし」
また大神田さんからの補足。
なんだか良いコンビネーション。
「学生でありながら働いてるってことですか?」
なんだか野々さんは目まぐるしく印象が変わるんだなと廻琉は思った。
すっごい個性的な人だ。
「そう、それが農業だ。
農業で稼いでる」
「それがダイコンなんですか?」
「そうだ。
ダイコンといってもただのダイコンではない。
特別に作った高級ダイコンだ。
農業なめんなよ」
「つけ加えて言うとね、独りで作ってるわけじゃないから。
あたしも含めて3人で作ってるんだから。
他にも高級トマトとかフルーツも何種類か作ってるの。
この人が住んでるアパートの前にちょうど畑があって。
そこを借りることができたの。
アパートの大家さんの土地で年齢的にももうやりたくないからって激安で借りてね。
そこで高級野菜なんかを作って高級ショップに卸してるの。
農学部のコネをフルに活用してね」
畑の面積はテニスコートのダブルスとほぼ同じくらいあるそうだ。
だいたい261平方メートル(約79坪)くらいでまぁまぁ大きな家がすっぽり入るくらいの広さ。
テニスコートだと24メートル×11メートルくらい。
大神田さんの補足コメント、ナイスです。
野々さんより大神田さんのほうが1歳年下なんだけどフォローするのがお上手です。
そして今度は野々さんから廻琉たちの音楽歴なんかを訊かれることになった。
「へ〜そうなの、クラシックギターを習ってたのね。
じゃあ、音楽の基礎知識はあるのね」
「クラシックギターを習ってたから最低限のことは···
でもそのためなのかコードっていうのがいまひとつでござる」
「あぁ、それはわかる。
クラシックの楽曲ってコードとかがない時代に作られたものばかりだからね。
無理やりコード進行も書けないことはないだろうけど。
転調とかもあってわけがわからないコード表記になるよ」
「やはりそうでござったか」
「歌があるんだったら絶対にポピュラー音楽のコード進行がベストだと思う。
クラシックだと歌えないから···
あなたはどうなの?」
今度は伶蕗の番だ。
「自分の場合はドラム教室で習ってました。
打楽器であるので楽譜とかコードとかは習ってなかったですね。
ちょっとだけギターを弾くことがあるんでコードのことはある程度わかってます。
逆にクラシックのほうは知らないです」




