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カレーから焼きそばかぁと思いながら伶蕗の案内でその店の前まで移動。
確かに小さな店。
カウンターのみの9席。
絶好のタイミングだったので待つことなく入店できた。
注文は券売機で買うことになる。
焼きそばが4種類のみのメニュー。
なんだか潔い。
この店は前から存在は知ってたが入ったのは初めての伶蕗と感想が同じだった。
たったひと言で「美味しい」だった。
店を出て、せっかくここまで来たんだから古書店を覗いてみようよと廻琉が言えば、その前にカフェでひと休みと伶蕗が言うので先にカフェということになった。
廻琉は水道橋には来たことがあるが古書店側は未知の場所だった。
だから興味はある。
伶蕗は書籍に対してはう〜んって感じらしい。
意見が分かれるところだ。
カフェを探すことになった。
神保町では個人経営のカフェが多い。
2人は歩きながら話し合った。
どうせならレトロ系の喫茶店がいいってことで一致した。
焼きそば専門店「みかど」から都営新宿線の神保町駅までは徒歩3分。
その地下鉄の駅がある白山通りと靖国通りが交差している賑やかな神保町交差点。
その近くに「さぼうる」なる喫茶店を見つけた。
伶蕗がスマホ検索で発見した。
店内は薄暗い。
なんか雰囲気がある店内。
伶蕗はブレンドコーヒー、廻琉はクリームソーダでエメラルドブルー色。
ここで落ちついたので音楽のお話になった。
真面目なお話だ。
新バンド結成のお話。
廻琉からもちかけた。
「さてさて、さてですよ」
「むっ、さてとは?」
「いよいよじゃ」
「いよいよとは?」
「新しいバンドじゃよ」
「新しいバンドとは?」
「いやね、新しいバンドをやるんじゃよ」
「ふ〜ん、やれば」
「いや、そうじゃなくて、我々のだよ」
「我々とは?」
「我々とは、我々じゃよ。
せっしゃとあんたや」
「あんたとは?」
「あんたとはお前さんじゃよ」
「誘ってるのかね?」
「そうや、その腕を見込んででござる」
「なるほど···
この握力38の力を必要としてるかね?」
えっ、握力38ってすごいの?
せっしゃはいくつやろか?
後で調べてみたらこの年代の女子の平均は握力27くらいやった。




