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「そんなことより、サークルは?」
「いや、まだでござる。
ど〜しよっかな〜って···」
空詩から予想外の言葉を聞くことになった。
音楽サークルに入ってるか、それともバンド活動をバリバリやってるんだとばかり思ってたって。
それでハッと気づかされた。
バンド活動やと。
伶蕗とは一緒にできるじゃない。
つまりギターとドラムはいる。
あとベースがいればバンドとしての形は整う。
そのベーシストが歌ってくれるなら3人でのバンドとしてやっていける。
思わぬ場所で思わぬ人とバッタリでハタと気づかせてくれた。
1時間くらい話してから空詩とは別れた。
廻琉はもう一度、紀伊國屋書店に入って新刊の文庫を1冊購入。
初めて読む作家の本格推理もの。
書店を出てからまっすぐ家に戻った。
やらなければならないことがある。
家に帰っても両親はいなかった。
今日は土曜だから市役所は休み。
おかんはスーパーとかへの買いものに行ってるだろう。
土曜日はだいたい買いものに行く。
おとんは知らん。
あぁ、でも土曜日だから将棋の道場?
サロンみたいなところへ行ってるんだろう。
おとんはアマチュア将棋をやってるからね。
廻琉は冷蔵庫から濃いめのグレープの小さいペットボトルを取り出して自分の部屋に入った。
今日買ったコスメ郡を机の上に置いた。
これでまぁ、大学デビュ〜やねとニヤリ。
このままむき出しで置いとくってのもなんだから収納ボックスがいる。
100均であるはずだから明日にでも探してみよう。
さて、やることがある。
買ってきた新しい高音質のシールドとディレイを机の上に置いた。
さっそく音出しや。
今回はポールリードスミスで弾いてみる。
ギターからディレイへ、ディレイからアンプにつなぐ。
そしてディレイをじっくりと見る。
つまみは4つある。
左からエフェクトのレベル、フィードバック、タイム、そして右側にディレイのモード切り替えが11種類ある。
これらを駆使して音を出すことになる。
さぁ、いろいろ試してみよう。
おおぉ、ふ〜ん、へ〜ってそういうことかと音を出していく。
10分ほどこうしてあぁしてと音を出していった。
なるほど、なるほどと大興奮。
こりゃ、すごかね。
これでせっしゃのギターの音も幅が広がるね。
この1回だけで、もうディレイはこれからのせっしゃのギターにはマストになってしまったわ。
それでは、最近この頃、練習してる曲をやってみましょう。
ヴァンヘイレンのパナマという曲を弾いてみました。
自分では自分の演奏に酔いしれてしまってプレイの出来のほうはよくわからない。
いいんだよ、自己満足でも。
なんとな〜くでもノリが良ければオーケー。
本物の演奏にはどうやってもできないんだから自分らしさでいいのでござるよ。
そして熱狂のギターをかき鳴らしたのがAC/DCのロックンロール・ダムネイション。
これを弾いてしまうとせっしゃは根っからのロックンローラーやなと再認識するでござる。
へへっ、へへへ、こりゃもう、伶蕗を騙しこんででもバンドをやるしかないでござる。
へへへ。




