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アオハルはロックでござります  作者: 弁財天睦月
卒業と入学

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25/31

5-5

「三鷹駅に行こう。

銀行に行くぞ」


じいちゃんとしては歩いていくのが面倒なのでタクシーを利用したかったようだ。

道路を歩いていてもこんな時に限ってタクシーが通らない。

駅まで歩いて12分ほどか。

廻琉としてはタクシーを使うほどの距離ではないなと思ってる。


結局歩きになった。

じいちゃんと話ながらだったのでこれで良かったかも。

歩きながら入学祝いの話になった。

入学金まで出してもらうので廻琉としては断っている。

それとこれとは別だと言われて考えておくようにだって。

と言われても欲しいものなどパッと出てこない。

実際に大学生になってからいろいろ出てくるかもしれない。

入学金などを出してもらっただけで充分なんだけどね。


三鷹駅周辺には銀行の支店が集まっている。

その中からじいちゃんがメインで利用している銀行に入る。

座って待っててくれと言われたので廻琉は客席に腰を降ろした。

じいちゃんは窓口というよりも後ろにいる男性行員に手を振っている。

その行員はじいちゃんに気づいて席を立った。

なにやらじいちゃんと立ち話をしている。

そしてじいちゃんがクルッと振り返っておいでと手招きしている。

なんだかよくわからなかった廻琉は立ち上ってじいちゃんのところへちょっと小走り。


「なに、どうしたの?」


「別室になった。

行こう」


普通なら窓口対応になるだろう。

不動産会社の頃から現在でも高額の取引があるお得意様であるために特別扱いしてくれるようだ。

担当の加納という支店長代理と昔からの知り合いの杉村という課長が別室で入学おめでとうございますと深々とおじぎをされてくすぐったいような感じになってしまった。

払い込み手続きはあっという間に終わった。

2人の銀行員に丁重に見送られて銀行をあとにした。


これからどうするかということになった。

お昼には早すぎる。

まだ10時をすぎたばかり。

焦りすぎたのか早く家を出すぎた。

結局、チェーン店のカフェに入ってひと休み。


「これで、あとは入学式か」


一段落ついたなと注文も終わってじいちゃんがボソッと言ってへへって笑ってる。


「その前に卒業式があるでござります。

あっ、そういえば和沙美は?

どっか受かったでござるか?」


「おぉ、そうやった。

忘れとった。

もう1人いたんじゃ。

はて、どうなったかな?

あとで連絡してみようか」


はて、ひょっとして城桜高校か?

それなら後輩ということになるのかね。






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