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「そうねぇ···
ロックの歴史ではいろんなバンドがいる。
ドアーズってバンドみたいにベースレスのバンドがいた」
「あっ、ドアーズ。
知ってます。
ドラム、オルガン、ギターとヴォーカルですよね」
伶蕗は知ってた。
廻琉はなんとな〜く耳にしたかなって程度。
もちろん、曲は知らない。
「他にも有名なのがレッド・ツェッペリン。
キーボードが入る曲だとベースレスになる。
あくまでもバンドのメンバーだけで演奏しようっていうこだわりがあるからだと思う」
ただしライブの時だけだけどとつけ加えている。
「知ってますよ。
天国への階段が有名ですよね」
「他にもいるけど、とにかく、ライブだと苦肉の策で楽器編成を変えてしまうっていうのをやったりしてる」
「そうなるとレコード通りの演奏が難しくなりますよね。
音もスカスカになったりしますよね」
「そうね、だからライブ用のアレンジに変えなきゃってなる。
クイーンってバンドもライブだとスカスカな音になったりしてるしね」
「クイーンですか。
そうみたいですね。
特に初期の曲だと4人では再現できなのでアレンジっていうか大きく省略して演奏してたって聞いてます」
「それをどうとるかよね。
ライブならではって言い方もあるけど、あまりにも違ってたりするのはちょっとね···」
伶蕗の曲はいろんなパターンを考えてみることになった。
時間がかかりそうだ。
すでに決定しているライブには間に合わないかも?
「これで5曲と1曲。
それと2曲追加で8曲。
バンド単独ライブなら最低でも10曲ないと···」
野々さんの発言に廻琉と伶蕗は黙って頷く。
あと2ヶ月くらいではキツいかも。
ライブ日程が決まってるのでそこに合わせてやるしかない。
間に合うかね?
日曜日。
吉祥寺でのアルバイト。
午前中はいつも通り。
不可はなく可なのでいい感じだ。
トラブルになるのだけは嫌や。
そして休憩時間になると碧色伯父さんが接近してくる。
これまでは小百合伯母さんが賄いのお昼ごはんを持ってきてくれてた。
それが夏休みに入ってから碧色伯父さんが持ってきてくれるようになった。
そして必ず音楽事情を尋ねてくる。
「そうか、ついにその時がきたか」
「なにを驚いてるんでござるか?」
「ついに廻琉が曲を作るようになったかってな。
成長したなって」
「まっ、せっしゃも大学生になったでござるから」




