3-2
5曲あるレパートリーの曲を連続で演奏。
いい感じ。
すぐにでもライブができるでござるねと廻琉はご満悦だ。
ギターも歌も上達してきてる。
細かいことを言ってたらキリがないけど良い方向に進んでってる。
ちょっと自信もある。
お昼になった。
今日は廻琉がおかずを持ってきてる。
真夏ということで食中毒なんかが怖くて作り置きではなくインスタント物だ。
ハンバーグに野菜炒めなど。
これを電子レンジにセットで出来上がり。
夏はこういったもののほうが良いだろう。
今のインスタントって味は悪くない。
廻琉はあっつ〜いみそ汁をズズズ。
これもインスタント。
暑い日に、涼しい部屋で、あつ〜いものって、楽しいこっちゃで。
お腹いっぱいになったお昼も終わった。
後片付けも終わらせて飲みものの用意も終わった。
いよいよだ。
「実はでござる。いよいよなんでござる」と廻琉は唐突に切り出した。
「いよいよとは?」も伶蕗がすぐ対応してきた。
「いよいよとは、いよいよでござる。
ついに発表する時がきたでござる」
ジャ〜ンっと取り出したのはスマホ。
まぁ、聴きんしゃいと言ったのはいいが、え〜っとどうやるんだっけになった。
「え〜、え〜、え〜」って伶蕗がとってもうるさい。
「黙りんしゃい」って廻琉が一喝。
たまには強気にしないといけないんでござる。
特にこんな大事な時は。
「動画、スイッチオ〜ン」
映像が流れたのはよいけどスマホの画面なので非常に見づらい。
野々さんと伶蕗が顔を近づけて見なければならない。
映像は廻琉がギターを弾いて歌ってるだけのもの。
時間にして5分もない。
「ど、ど、ど、ど〜でござるか?
ギターだけなのでわかりにくいかもでござるが···」
なんか急に緊張してきた。
こういうのってけっこうドキドキする。
「そうねぇ、ギターだけだからわかりにくいけど、わりと早いテンポのロック曲ね」
1回聴いただけで野々さんの頭の中では曲の構成が組立てられてるみたいだ。
廻琉はルーズリーフの五線譜を取り出した。
曲のコード進行でイントロからの構成もわかるように書いたもの。
「これってロックはロックでもパンクっぽい曲になりますね。
ドラムが入ると···」
「そうなるとバンドとしては最も早い曲になる。
ライブの時のオープニングにいいかも。
ちょうど勢いのある曲があったらなって思ってた」




