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「おぉ、そうじゃった。
伶蕗だけに予告をしておきましょう」
「むっ、予告···」
「そうじゃ、新曲じゃ。
せっしゃが作った初めての曲や。
おぉ、わかっちょるよ。
早く聴きたくてウズウズしておるのじゃろ。
まぁ、待ちんしゃい。
そして楽しみにしておきんしゃい」
「また変な言葉づかいして···
そんなに聴いてもらいたいのかね?」
「そうや、力作や。
絶対的絶好調やけん聴いておくれやっしゃ」
「やめれ、その言葉づかいは」
「さらに言うとね、その曲の次の曲も作っておるのじゃよ」
どうじゃ、どうじゃって肘で伶蕗をグリグリしてみる。
それを不敵な笑顔で受け止めて伶蕗も負けてなかった。
「では、こちらも予告しよう。
あんたと同じ日にあたいも作った曲をご披露しましょう」
「えっ、そうなの?
できたのでござるか?」
伶蕗が曲を作ってたことは知っていた。
それが完成したってことか。
そうなるとのれまってバンドは全員が曲を書けて歌えるってことになるのか。
それはいい傾向かもしれんねと廻琉はこの時思った。
野々さんのような曲は自分ではちょっと作れないなと思っている。
聴いてる音楽や好きな音楽、それにどんな楽器のプレイヤーかでも作る曲のタイプが違ってくるんだろうなとは思う。
じゃあ、次のバンド練習を楽しみにしてるぞってことで三鷹駅で別れた。
ここからが大変。
夕方なのに暑い。
ほんっと、毎年のように夏の温度って上がってきちょらんかって少々うんざり気味で家に帰ることになる。
家に戻ったら汗を流したいんだけどうちでは先に夕ごはんになる。
おかんはわりと早く帰ってくることが多い。
ごはんを作るって目的があるからだろう。
おとんは比較的遅くなる。
どうしても今日中に処理しておきたいことがあるみたいだ。
それもあって夕ごはんはおかんと一緒ってことが多い。
そういえばおとっつあんとはあまり話すことがないなぁと突然思い出した。
いつからだ?
中学生くらいからか?
高校生になってからはチラッとした会話がある程度やった。
まぁ、おとっつあんはほっといても生きていける。
それよりも碧色伯父さんと話すことのほうが多い。
音楽もそうだしアルバイトもやって共通の話題が多いってこともある。
今夜のごはんは鯖の塩焼き。
それはよいのだが、おかんが作るとど〜して美味しくならない?
せっしゃが作ったほうが絶対に美味しくなるって自信がある。
でもそうするとおかんのプライドが怒り始める?
全く困ったおかんや。
お風呂上がりでやっと自分の部屋に入って落ちついた。
さてとポールリードスミスを手に取った。
チョロチョロ弾いているので扱い方も弾き方もだいぶ上手くなった。
唯一のエフェクターのデジタルディレイも使い方が上手くなったと思う。
そうなってくると全体的に次に進みたいと思うようになる。
そのためにも練習か。
ギターの練習兼曲作りで1 時間ちょっと。
テンションも上がってきてるんだけど明日の仕事のことを考えて眠りにつくことにする。




