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「いらっしゃいませぇ」って廻琉は軽快ににこやかに野々さんの横に並んだ。
人がいっばいなのはすぐわかった。
試食を始めたからだ。
なるほど、こうやって人を集めるんでござるね。
おぉ、野々さんの接客の上手さはわかってるが、青山さんや大神田さんも負けてない。
それに伶蕗までがバリバリやってる。
お客さんは女性ばかり。
夏休みに入ってるとはいっても社会人は普通に仕事がある。
スーパーにやってくるのは女の人が多い。
たま〜に高齢のおじさんがいたりする。
廻琉が戻ったので次の休憩は伶蕗になる。
本当なら12時で戻るはずだった青山さんと大神田さんも予想以上の反響のために帰れなくなった。
明日のための準備があるのだが後回しになった。
試食であまりにも美味しかったのが確認できたのでちょっとお高いが売れている。
さすが高級スーパー。
ちょっとくらいお高くってもなんのその。
吉祥寺といえば高級住宅地もある土地柄なので良質なもので気にいっていただければお値段に関係なくお買い求めになられます。
このまま順調に売れ続けるものとばかり思ってた。
それが午後1時頃からパタッと止まった。
暇になったので青山さんと大神田さんは戻っていった。
明日の準備をしなければならない。
野菜は前日に収穫している。
フルーツは当日の収穫。
パックなどはすべて前日に用意しているので朝の1時間ほどで収穫する。
2人でやってることもあってそれほどの量はない。
「あれあれ、本当に人が少なくなったね
野々さんが休憩に入ったので廻琉と伶蕗のコンビでの店番。
試食がどうとかというよりもお客さんそのものの入店が急に減った。
廻琉には高級スーパーどころか普通のスーパーの事情もよく知らない。
お昼の時間がすぎたらこんなに人が少なくなってしまうもんやろかと手持ち無沙汰になってまた戸惑っている。
「どうだろうね?
ここの地域の特徴なのかな?」
伶蕗にもよくわからないようだ。
野々さんが休憩にいってる1時間でお客さんが1人だけ。
それにしても野菜が売れない。
野々さんが戻ってきて3人でいてもやることがない。
野々さんとしてはコンスタントにお客さんがやってくるもんだと思ってたらしい。
目論見はハズれた。
あまりにもボチボチになってしまったので午後3時頃から15分ずつミニ休憩。
立ちっぱなしもそうだけど水分補給やらトイレやら。
それでも暇だ。




