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第9話:寝不足の朝と、迷宮への一歩!

ー朝ー

 「……陽さん、陽さん、朝ですよ……」


 優しく揺さぶられる感覚で、私は少し意識を抜きました。


 「……んん……あと5分……」


 「早く起きてください……迷宮に行きますよ……」


 そう言われて、昨日のことを思い出しました。


 (羊を数えて……五百匹超えて……やっと寝たんだ……)


 ……つまり、俺は今、めちゃくちゃ寝足りない。


 体が重い。まぶたも重い。布団が俺のことを離さない。


 「あと少しだけ……」


 「ダメです!」


 バシッ!


 「ぐはっ……!?」


 突然の平手打ちに、俺の意識が一瞬で覚醒した。


 「お、起こし方、荒くない!?」


 「だ、だって……起きないから……」


 確かに…寝不足でぐずっててみっともなかったな…


 「ごめん……直ぐに準備する……」


 ……が、寝ぼけているせいで、盾を腰に、剣を背中に、鞄を前に掛けるという意味不明な状態になる。


 「フフッ、陽さん、それ……変ですよ……」


 「え?あれ、これが正しい……はず……」


 ……と思ったけど、冷静に自分の状態を確認すると、


 なんだこのポンコツな格好は!?


 「うおおおお! なんで俺、盾をベルトみたいに履いてんの!? 鞄!? 剣背負うとか、ゲームキャラかよ!!」


 とりあえず、俺は寝不足でふらつきながらも装備を整えたのだ。


ー大通りー

 宿を出ると、朝の市場が開いていた。


 パン屋の前を通ると、いい香りが漂ってくる。


 「あ、フェイ、朝飯どうする?」


 「えっと……お金もないですしパンにしましょう……」


 「やっぱり、肉は高いんだな……」


 「はい……お肉は、ごちそうですね……」


 くっ……昨夜もパンとスープだったし、そろそろ肉が食べたい……!!

 だが、迷宮で稼ぐまでは節約生活だ。


 仕方なく、数日たったパンを銅貨4枚で二つ買い、そのままかじりながら歩く。


 「硬い……やっぱり肉が欲しい……」

 

ー迷宮入口ー

 フェイの案内で、俺たちは大通りを通り、迷宮の入り口へついた。


 そこには、大きな鉄の門があった。

 入口の前には何人もの冒険者たち門を通って迷宮に入っている。


 「昨日は逃げるのに必死で見てなかったけど、こんな立派な門があったんだ。」


 門の向こうには迷宮が広がっている。薄暗く怪しい光が迷宮内に広がっている。


 しかし、不思議と怖くはなかった。


 とりあえず、ワクワクする。


 (よし……いくぞ……!)


 俺は拳を握りしめた。


 「陽さん……準備は、いいですか?」


 「おう!行こう、フェイ!」


 俺は迷宮への一歩を踏み出した——。



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