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第7話:探索準備と……同室!?

「それではまずは装備を整えましょう」


 フェイが真剣な顔で言った。


「あ……そういや、俺、武器も防具もない……」


 今の俺の装備は、元の世界のシャツとジーンズ。

 おまけにスニーカー。迷宮に潜るにはあまりにも場違いすぎる。


「武器とか買わないと……でも、お金が……」


「…陽さんの服を売るのはいかがでしょうか…」


「えっ、服を売る?」


「ダメですよね! 陽さんの服、貴族の方みたいにとてもキレイで、すごい作りですから、たぶん……その、えっと……高く売れると思いますので…」


 そう言われて改めて自分の服を見た。

 普通のユニクロのシャツだけど……。


「こんなの売れるの?」


「う、売れると思います! きっと! たぶん……!」


 まさかユニクロが異世界で貴族クラスの服扱いとは。

 確かに周囲の人の服を見ると探索で使い古された服だ…比べると俺の服は高そうに見える。



服屋ー

「おお……この服、見たことない作りだな……縫い目が均一で、しかも丈夫な生地……」


 店主が食い入るように俺の服を観察する。

 結果、まさかの高額で売れた。


「こんなに……!」


「すごい…!こんなに高く売れるなんて…」


 手店主から良くない感じがするけど、フェイがこんなに驚いてるんだから大丈夫だろう…

 俺の手元には異世界のお金がぎっしり詰まった袋がある。

 これなら装備の準備は大丈夫だろう…



武器屋ー

 先程の店で上下セットで揃えたけど、ちょっと冒険者っぽいラフな格好になった。


「次は武器……どれがいいんだ?」

「そこの弱そうな坊主!」

「はい!」弱そうな!坊主!


「そこの嬢ちゃん魔法使いだろ!なら、坊主は盾と片手剣でいいだろ!駆け出しならそこら辺のものにしな!」

 木の盾?にボロそうな片手剣でいいのか?こんなので魔物を倒せるのか?

「木の盾で大丈夫ですか?これでは簡単に破壊されそうですが?」

「その木は迷宮産だから弱い魔物相手なら十分だし、お前さんの細腕じゃあ鉄の縦は無理だろ!それに火力の高い魔法使いが魔物を倒す!だが、魔法を使用している時に無防備になるから、それを盾持ちが守るのが基本だ!」


 なるほど…魔物を倒すフェイを守るのが俺の仕事か…


「アドバイスありがとうございます!」

「いいってことよ!」


「フェイ!俺が守れるよう頑張る!」


「よ、よろしく、お願いします…///」


 フェイが頬を赤らめたかわいい。


 そして最後に鞄を購入。

 これで最低限の冒険装備は揃った!


「これでちょっとは冒険者ぽくなったな!頑張って嬢ちゃんを守れよ!」


「はい!頑張ります!」


 よし、これで準備は万端!


大通りー

武器屋から出ると周りが暗くなっていた。

「暗くなってきたな…寝床を探さないとな…」

「私が泊っている宿が安いからそこに泊まろう」


 案内された宿は、なんというか……うん、安そう。

 木造の古びた建物で、扉の蝶番がギィギィ鳴る。

 扉を開けるとそこは宿の受付ではなく酒場になっており、多数の冒険者が食事を取っていた。


「フェイちゃんお帰りー! 食事は食べるよね?」


 給仕中の同い年くらいの若い女の子が元気に出迎えてくれた。


「はい、パンとスープを二人前お願いします…あと、部屋の変更をお願いします…二人部屋で…」


「はいはい、二人部屋ねー……」


「うんうん……二人……部屋……?」


 一瞬、俺の脳が情報を処理するのを拒否した。


「えっ!? 俺とフェイ、同じ部屋!?」


 思わず声が裏返る。


「は、はい……一人部屋は高いですから……」


「いやいや、女の子と同じ部屋とか、まずくない!?!?!?」

「フェイちゃん今まで女冒険者のみの相部屋だったよね!?!?!?

 その子は男冒険者の相部屋で良くない!!」


「陽さんは優しい方なので気にならないですし…相部屋はあまり…」


「気にしろよ!!!?」


「陽さん、ダメですか……?」


 フェイがしょんぼりした顔をする。


「い、いや、そういうことじゃなくて!? なんか、こう、男と女が同じ部屋っていうのは……いろいろ、あるだろ!?」


「……??」


「だから、こう、えっと……! 俺が寝てる間に、変なことしちゃったらどうすんの!?」


「陽さんは弱、、優しい方なので大丈夫だと思います…」


 今!弱いって言いかけた!確かに弱いけど!ちびっ子のフェイになら勝てるだろ!

 この後、覚えてろよ!


「……あの、ほんとに嫌なら相部屋にしますか…?」


 フェイが小さな声で聞いてくる。


 周りの男性冒険者を見ると、迷宮で鍛えられており強そうだ。もし、カツアゲされたら抵抗出来る気がしない…よし、ここは強くなるまではフェイの提案にのるとしよう…

「……いや、いいよ……俺も相部屋はあまり……」


 恥ずかしさで顔を覆いながら答えた。


 こうして、俺はフェイと同室で一夜を過ごすことになった——。

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