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崩壊神話  作者: 落胆者赤色
ウロボロス抗争編
12/17

能力暴走

用語解説

鮮血の死神(ブラッドリッパー)

赤道玲のマフィア時代の異名である。

赤道玲は、殺意の籠った一言を目の前の化物に放った。

「…そっちがその気ならこちらも全力で行かせてもらう!」

しかし、彼は内心焦っていた。

なぜなら目の前の敵に、少し恐怖しているからだ。

化物…神谷敦だった彼の末路。

赤道玲は、変わり果てた彼の姿を見て、一つ、昔に習った言葉を思い出す。

「…食物連鎖の頂点」

「ニンゲンゼンブ…グゥ!」

化物が一瞬にして、玲の眼前まで移動する。

「(まずい…!)」

玲は血液の(アギト)を両腕から一気に後ろに向かって射出し、壁に引っ掛け、そのまま、自分もパチンコの要領で移動する。

「ギギギぎ!」

「(またか!上に引っ掛けて上の階に移動したいが間に合わん!なら…)」

玲は化物の攻撃を掠めるように回避する。

「(また一つ!)」

そのまま、(アギト)を天井に引っ掛け、三角飛びの要領で壁を蹴り、外へ出た直後に天井の(アギト)を外し、2階、3階、4階とどんどん上の階に登っていく。

その姿はまるで猿のようだった。

しかし化物は壁に張り付きながら、移動してくる。

「…爬虫類の遺伝子!」

玲の判断は当たっていた。食物連鎖の頂点すら上回る存在となった敦の能力は、人を喰らう以外に一つ!新たな能力を手にしていた。

…自分が食べたものの遺伝情報を応用し、利用する力だ。現在彼が使用しているのは、イモリの遺伝子。ストリートチルドレンだった敦が幼少期の頃、よく食べていたものだ。


敦だった存在は玲を追って4階に辿り着いた。

「…そんなに俺を食べたいか?」

「ニンゲンゼンブ…食う!オレのシンガのタメ!」

「分かった…食え」

7階から蓮馬は様子を伺っていた。丁度、マンションの住民を避難させたところだ。

「(何を言ってるんですか!)」


化物はゆっくりと歩み寄る。目の前の1人の人間に…

「シンガデキル。オデモ」

玲はゆっくり目を閉じる。

「さよなら」

ブシュ

化物の爪が玲の腹を貫いた。

「赤道さん!!」

蓮馬は思わず、その場に駆け寄ろうとする。

「勝手に殺すなよ…」

「グギ?!?」

玲の腕の(アギト)が…動き出す。

そしてそのまま…

「グギャー!!」

(アギト)が化物を喰らっていく。

「一時的措置だ。そこで寝てろ」

「赤道さん…」

「とりあえず終わった。一旦部屋に戻るぞ」

そう言いながら振り返るとそこには、信じられない人物が立っていた。

「久しぶりだね。赤道君」

「…首領(ボス)何でここに?」

「君と、そして彼と話したくなってね」

「渡しはしませんよ」

「分かってるよ。事情を少し話すだけだ」

「…分かりました応じましょう」

いよいよマフィアのボスが姿を現しました。

次回「交渉」

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