第7話:ありふれたクエスト
僕たちの4人で受ける最初の依頼は『ゴブリン討伐依頼』だった。
ありふれた、だけど届かなかったクエスト。
「入口の見張り、仕留めたよっ」
レイネの矢が音もなく見張りを無力化する。
「よし、静かに入ろう……」
通路をゆっくりと進むと、巡回のゴブリンにはちあった。2匹のゴブリンが一斉に襲いかかる。
「そんなもの、私一人で十分ですっ!」
それをアイリスの盾ががっちりと受け止める。
「グギッ!?」
それでも無理やり通ろうと迂回を試みたゴブリンが、
「隙だらけっ!!」
ステラが振るうフレイルの強烈な一撃で叩きつぶされた。
「せいっ!」
相方が倒れたのに意識を奪われたもう一匹も、アイリスのメイスの直撃で動かなくなる。
僕たちは冷静に着実に、住処の最深部へと歩みを進めた。
最深部にはゴブリンの親玉が座っていた。
「グーギャッギャ……ギアアッ!」
「よく目立ついい的だねっ!」
親玉は立ち上がり号令を上げようとして、レイネの弓に射抜かれた。
親玉を失ったゴブリンは統率の無いままに襲いかかってくる。
ステラのフレイルが敵を1体粉砕する。だがその隙を狙って背後からもう一体が切りかかってきた。
「やっばっ!」
ガキインッ!
ジャストタイミングでアイリスのカバーが入る。渾身の一撃を弾かれた敵は大きくバランスを崩した。
「あ、ありがと……」
「隙は作りました! 今です!」
「うんっ!」
ステラのフレイルが唸り、敵を鎧ごと粉砕する。
「……あなたのフレイルは受けたくありませんね」
「へへぇ。誉め言葉ありがと! あとガード助かったよ!」
「ヒールっ!」
味方の撃破にゴブリンが怯えている間にアイリスとステラにヒールをかける。
「これで全快です……さあ、かかってきなさい!」
「かかってこないならこっちからいっちゃうよ!」
ゴブリンは1体、また1体と数を減らしていく。こちらの勢いは止まらない。
そして僕たちは、『ありふれた』ゴブリン討伐依頼を『ありふれた』方法で制覇したのだった。
ノクターンノベルズにて、同じ作者名で連載中。




