表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
エリミネアー世界の敵を排除するー  作者: AtoRei
第2章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

25/34

第7話「凶星」—人間と怪物の狭間で—



「北へ行くか、No.42」


背後から、低く重い声が落ちた。

振り返ると、No.9 ——アルゴスが立っていた。


濃い影のような男。


その周囲だけ空気が重く淀み、息を吸うだけで胸の奥に石を置かれたような圧迫感があった。


「……何」


リュシアの目が細くなる。

アルゴスの双眸は真っ直ぐ彼女を射抜いていた。


「お前は、何を求めて北へ行く」

「……ただの任務」

「任務は、死地に踏み込む理由に足り得ない」


静かで、逃げ場のない声。


「お前自身は、何を求める」


リュシアは即座に切り返した。


「……お前には関係ない」


アルゴスは東の空を見上げた。

口元だけが、わずかに歪む。


「北、か……随分と、分かりやすい」


一拍の間。

リュシアが踏み込もうとした瞬間、アルゴスはすでに背を向けていた。


「一つだけ、言っておく」


足を止めずに、背中で告げる。


「お前は、こちら側だ」

「……何の話」


返事はない。

ただ、肩がわずかに揺れた。

笑ったのか、それとも――


「……いずれ、お前とはまた相まみえる時が来るだろう」


すでにアルゴスの姿は回廊の闇に溶けていた。

残ったのは、重い言葉の余韻だけだった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ