第八日 前
<紅顔高等学校>
日来守「今日はペア活動なんだね」
ナコ「うん」
ノナリ「自分の尊敬する人についての話。もしくは自分の過去についての話をまとめて発表とか…難し…」
日来守「二人ペアか〜、二人はもうペアなんでしょ?」
ナコ「うん」
ノナリ「悪いね」
日来守「誰と組もうかなー…あ、バルコ君」
バルコ「…」
日来守「良ければペア活動一緒にしない?」
バルコ「よろ…しく」
日来守「やった!ありがとう」
日来守「にしても話題がなぁ…じゃあ放課後までに作ってお互い確認し合おう?」
バルコ「わかった…よろ…しく」
日来守「じゃあまたね」
バルコ「…」
…
日来守「とは言ったものの…」
ノナリ「そういえば日来守の中学生時代とか知らないね」
ナコ「うん。私達は幼なじみだもんね」
日来守「ほぇー、まぁ特に変な生活は送ってないよ」
ナコ「でもほら、日来守は能力者じゃん」
日来守「ん〜…でもさ、お父さんに『日常生活で能力は使うなっ』て言われたから使った事無いんだよね…たまに横着のために使ったりはしてたけど」
ノナリ「そうなんだ…お父さんってどんな人なの?」
日来守「あんま家に居なかったし、いつの間にか死んでた…」
ノナリ「そ、そうだったんだ」
日来守「まぁ、あまり思い出も無いし…」
ナコ「お父さんは能力者だったの?」
日来守「うん。たしか、力を溜められるらしいよ。その場に重力を沢山溜めたりできるとか…でもまぁ、見たことないけど」
ナコ「へ〜…すご」
日来守「あ、それよりも課題やらなきゃ」
……
日来守「よし、出来た。バルコ君帰って無きゃいいけど…」
バルコ「は…い。それ…で…」
日来守「あ、バルコ君!」
バルコ「ひ、きも…さん」
日来守「課題どんな感じ?」
バルコ「まとめ…た。これ」
日来守「いいね。じゃあ発表の文作るから、パワポ頼んでもいい?」
バルコ「パワポ…?……ま、まぁ…まか…せて」
バルコ「じゃ……あ」
日来守(パワポ…伝わらなかった?)
<AOG本部>
日来守「って事があったんだよね」
豚日「へぇ…変わった人だねバルコさん」
日来守「そういえばみんなの過去って少し気になるよね」
豚日「…ちょっと分かる」
秦軸「そんな話したってあんま意味無いぞ」
日来守「まぁまぁ、過去を振り返るのはいい事でしょ?」
豚日「あはは…まぁ、訓練が始まるまで暇だし話そっか」
日来守「じゃあ私から!」
日来守「私はね、実はお父さんが居ないんだ」
日来守「戦死だった。だから、お父さんとの記憶があまりない。でも、一つ覚えてるのは…お父さんが私に能力の使い方を教えてくれたこと。私が持ってる能力は私の能力を必要とする人達のために使いなさいって…一回叱られた事があって…それだけは覚えてる。ほんの少しだけ尊敬してるんだ。尊敬と、ちょっとしたムカつき?お母さんを置いて死んじゃった事へのムカつき…」
日来守「…まぁ、私はこのAOGを通してこの能力を精一杯役立てたいかな!」
豚日「そんな過去が…」
秦軸「お前のお父さん、強かったのか?」
日来守「能力は強そうだった。でもわかんないなぁ〜。写真みると弱そうな、優しそうな人だったし」
豚日「そっか……じゃあ次僕」
豚日「僕…実は昔はAOGで訓練したいとか、戦闘科になりたいとも思わない臆病な性格だったんだ。能力の制御ができない僕はぶくぶくに太ってた。能力が制御できない自分に腹が立った。しかも、僕を虐めてきたいじめっ子に何も言えなかった。でも、そんな僕に構ってくる物好きな奴がいてね?そいつのお陰で僕は今、この能力を存分に活かせてるんだ。」
豚日「それが芯なんだ」
秦軸「へっ、改まって説明されると照れるな」
日来守「私をあの時あの能力で、鎌の化け物から救ってくれたの、カッコよかったよね」
豚日「えぇ、いやぁ…まぁ、あの時は止められなくて」
秦軸「…分かりやすく照れてんな」
秦軸「するってーと…最後は俺か…」
秦軸「まぁ、俺……妹がいるんだよ。エミって言ってな、元気なやつだ。母親が体弱くてな、父親も母親の見舞いでよく家に居ない。俺にとって、エミはなくてはならない存在だった。だからよ、俺は誰よりも強くなって、エミを護ってやるお兄ちゃんになるって決めたんだ!」
豚日「……やっぱさ……シスコンだよね」
秦軸「うるせぇ!」
日来守「だから、豚日にも優しかったんだね」
秦軸「まぁ、どこか似てるとこがあったのかもな」
秦軸「お、そろそろ集合時間だ。あいつらも来るぞ」
芋ノ目「あ…日来守先輩!」
日来守「あ、叶想ちゃん!」
カノコ「皆早いわね」
ノギ「こんにちは」
秦軸「お!よう!カノコ、ノギ、叶想!」
豚日「おはよ、三人とも」
カノコ「おはよ、っていうか…元気ね、秦軸は」
秦軸「おう、まぁな」
わいわい…がやがや
啓去「よーし、お前達、訓練の前に報告だ。先日、付近で非人道的生命体が出た。怪しい人物を見かけても近づかないように!」
日来守「最近多いね。所で、前やられたところは大丈夫なの?ノギちゃん」
ノギ「はい。あまり激しくは動かせないですけど、座学で頑張ります」
カノコ「マメよね。ノギは」
ノギ「それほどでも…」エヘヘ
マタタ「ふっ、騒がしいな…我が宿敵とその仲間たちよ…」
グルビ「ちょっと、置いてかないでよー!」
秦軸「っ!お前ら…」
マタタ「待つがよい…盟友、秦軸芯。我は貴様の良きトモであり…良き宿敵」
秦軸「…はぁ?」
日来守「良かったじゃん。友達増えて」
秦軸「友達て…まぁ、いいけどよ」
マタタ「貴様ら、早く試練へと向かうが良い…」
豚日「あ、もうそんな時間か…」
芋ノ目「が、頑張って…きます!」
……
日来守「ふぅ…はぁ……よし、今日はこれくらいにしとこ。」
?「ねぇ、君!」
日来守「ん?」
ニセサ「私、ニセサ!日来守ちゃんだよね!」
日来守「あ、…うん」
ニセサ「良かったら…友達になってくれない?」
日来守「(あ、そういう事ね)いいよ!よろしくね」
ニセサ「じゃあ、また明日ね…」
日来守「うん。…(凄い勢いの子だったな…)」
朱九「こんばんは、訓練は終わりましたか?」
日来守「あ、はい!朱九さん」
朱九「お疲れ様です。忘れ物に気をつけてくださいね。それと、できるだけ2人以上で帰ってくださいね」
日来守「はい!」
朱九「…そういえば、ご友人は出来ましたか?」
日来守「はい!叶想ちゃんに、カノコ、ノギ、マタタ……あと、さっきニセサさんと友達になれました。」
朱九「そうですか。…あ、それでは自分はこれで」
日来守「叶想ちゃん達まだかな」




