95.誇っていいことです
投影機の光が、夜のリビングを淡く照らしていた。
誰も、すぐには声を出せなかった。
映像の中で、アリシアは笑っていた。
けれど、その笑みは家族に向けるものではなかった。
シオンとリオを前にして、アリシアは二人の血を暴き、母親たちの傷を抉り、逃げ場を潰すように言葉を重ねていく。
竜ではないから数えられなかった。
父親に子供として見られなかった。
出来損ない。
その言葉が投影機越しに落ちるたび、リビングの空気が冷えていった。
ヴォルカは口元を押さえた。
「そんな……」
声が震えていた。
「そんな言い方をしてはいけません……」
投影機の中にいるアリシアには届かない。
それでも、ヴォルカは言わずにいられなかった。
「あの子たちが竜ではないからといって、あのように傷つけていい理由にはなりません。お母様のことまで、あんなふうに……」
フローラは椅子に座ったまま、じっと映像を見ていた。
表情は大きく変わらない。
けれど、指先だけが椅子の縁を強く掴んでいる。
「血筋を使って人を踏みにじるなど、最低です」
静かな声だった。
静かなぶん、怒りは深かった。
「アリシアが何を抱えていたとしても、あれは許されません。相手の母親の事情まで刃にする必要はありませんでした」
ヨルカは床に座り込んだまま、青ざめた顔で投影機を見ていた。
姉の言葉が、自分の知っている姉のものとは思えなかった。
いや。
違う。
思えなかったのではない。
知っていた。
アリシアの中に、ああいう熱があることを。
穏やかな一面の裏に、激しい差別意識があることを。
だからこそ、見せたくなかった。
母たちにだけは、知られたくなかった。
それなのに、映像は止まらない。
アリシアは、シオンとリオがアキトの血を引いている可能性を突きつけた。
銀河竜アッシュ。
その名が出た瞬間、リビングの空気がさらに重くなる。
ヴォルカは小さく首を振った。
「どうして……どうして、こんな形で子供たちが傷つかなければならないのですか」
アッシュ本人はここにいない。
けれど、彼が残したものだけが、二人の少女を刺している。
母を傷つけられた子供。
父に数えられなかったかもしれない子供。
知らないまま恋をして、知らないまま血に絡め取られていた子供。
ヴォルカには、それが耐えがたかった。
フローラは目を細める。
「“アレ”が義父だとは認めたくないですね」
冷たい声だった。
「ユキトも酷いですが、ここまで行くと笑えません」
「フローラさん……」
ヴォルカが小さく見る。
フローラは投影機から目を逸らさない。
「ですが、アッシュが最低であることと、アリシアがその事実を武器にしていいことは別です」
ネムリアが頷いた。
「くずりゅう」
少し間を置く。
「でも、使ったのはアリシア」
誰も否定しなかった。
アリシアは間違っている。
それは確かだった。
けれど、ヴォルカが苦しそうに言った。
「私たちは、あの子をそんなふうに育てたつもりは……」
ヴォルカの声は、そこで小さく途切れた。
否定したかった。
そんなつもりはなかった。
竜でなければ価値がないなど、一度も教えたつもりはない。
けれど、その言葉を最後まで言い切る前に、ヨルカがぽつりと呟いた。
「……でも、隠していましたよね」
母たちの視線が、ゆっくりとヨルカへ向く。
ヨルカは床に座り込んだまま、膝の上で手を握りしめていた。
顔色は悪い。
それでも、目だけは母たちから逸らさなかった。
「私たちは、子供でした。だから、何を隠されているのかまでは分かりませんでした」
声が震える。
けれど、止まらなかった。
「でも、母さんたちが何かを怖がっていることくらいは、分かっていました」
ヴォルカの表情が凍る。
フローラも、何も言えなかった。
ヨルカは続ける。
「私が、それが何なのか分かったのは、大人になってからです」
言葉にするたび、リビングの空気が重くなる。
「でも、お姉ちゃんは……」
ヨルカはそこで唇を噛んだ。
アリシアの顔が、脳裏に浮かんだ。
いつも強くて。
いつも正しくて。
いつも、自分より先に何かを理解していた姉。
「お姉ちゃんは、子供の頃から知っていたのかもしれません」
ヴォルカが息を呑んだ。
「アリシアが……?」
「分かりません。本当に知っていたのか、ただ感じ取っていただけなのか。でも、お姉ちゃんはたぶん、私よりずっと早く気づいていました」
ヨルカの声が、少しだけ強くなる。
「母さんたちが、私たちを愛していることも。大切にしていることも。嘘じゃなかったと思います」
そこで、ヨルカは母たちを見た。
「でも、それとは別に、安心していましたよね。私たちが竜であることに。純竜であることに。母さんたちと同じ時間を生きられるかもしれないことに」
誰も答えなかった。
答えられなかった。
ヨルカは、ゆっくりと視線を投影機へ戻す。
映像の中のアリシアは、シオンとリオを傷つけている。
最低な言葉だった。
許される言葉ではなかった。
けれど。
その根っこが、どこから来たのかを考えないわけにはいかなかった。
「お姉ちゃんは、母さんたちを責めなかったんだと思います」
ヨルカは小さく言った。
「責めなかったから、ずっと一人で抱えていたんだと思います」
ヴォルカの手が震えた。
フローラは椅子の縁を掴んだまま、目を伏せる。
「……教えたつもりは、ありません」
ヴォルカが掠れた声で言った。
「竜でなければ価値がないなんて、そんなことは一度も……」
「分かっています」
ヨルカはすぐに答えた。
その優しさが、かえって逃げ場を奪った。
「でも、教えなくても伝わることはあります」
リビングに沈黙が落ちる。
投影機の中では、まだアリシアが何かを言っている。
だが、母たちの耳にはもう、ヨルカの声しか残っていなかった。
「私たちは、母さんたちが何かを隠していることを、うすうす分かっていました」
ヨルカは、泣きそうな顔で続ける。
「私でさえ、そうだったんです。なら、お姉ちゃんが気づかないはずがありません」
ヴォルカは俯いた。
フローラも、何も言わなかった。
アリシアは間違っている。
それは変わらない。
けれど、アリシアだけが突然あんなふうになったわけではない。
家の中にあった沈黙。
言葉にされなかった恐れ。
竜であることへの安堵。
寿命が早く尽きるであろう父への不安。
それらを、子供たちは何も知らないまま浴びていた。
浴びていないことにされていただけだった。
ヨルカは、最後に小さく言った。
「だから……お姉ちゃんだけの罪には、できません」
その言葉に、ヴォルカは何も返せなかった。
フローラも、目を伏せたまま動かない。
誰も否定しなかった。
否定できる者など、ここにはいなかった。
その沈黙の中で、ネムリアがぽつりと言った。
「痛いね」
短い言葉だった。
けれど、それはアリシアのことだけを言っているのではなかった。
シオンとリオを傷つけた言葉。
アリシアが抱えていたもの。
母たちが隠していた不安。
子供たちが、何も知らないふりをしながら浴びていた沈黙。
その全部が、痛かった。
その時、投影機の中でカイトの声が鋭く響いた。
アリシアを止める声。
これ以上二人を傷つけるなという叫び。
そして。
家族だとは思わない。
姉としても受け入れられない。
その言葉が落ちた瞬間、ヨルカの顔が歪んだ。
ヴォルカが息を呑む。
フローラも、まぶたを伏せた。
アリシアが傷ついたのが分かった。
映像越しでも分かるほど、はっきりと。
それでも、カイトの言葉は間違っていなかった。
間違っていないからこそ、痛かった。
アリシアは、最後にカイトへ言った。
あなたも、あの男と同じだ。
その声は震えていた。
それから、アリシアは顔を背ける。
さようなら。
白い光が校庭に落ちた。
現代日本という世界が、竜になろうとしたアリシアを拒絶する。
光が閉じる。
アリシアの姿が消えた。
同時に、リビングの外で空気が揺れた。
ネムリアが顔を上げる。
「戻った」
ヴォルカは椅子を倒す勢いで立ち上がった。
「アリシア!」
窓へ駆け寄る。
フローラも続いた。
ヨルカは立とうとして、膝に力が入らず、床に手をついた。
窓の外。
夜の庭に、アリシアがいた。
一人で立っている。
月明かりの下、背中だけが見える。
顔は分からない。
泣いているのか、怒っているのか、それさえ分からない。
ただ、誰にも近づいてほしくないように見えた。
ヴォルカは窓枠に手をかけた。
「行かなきゃ……」
だが、その時、別の気配が動いた。
庭の奥から、ユキトが出てくる。
玄関前で固まっているアリシアの帰還に、彼も気づいていた。
ユキトは何があったかは知らない。
それでも、アリシアの異常には気づいていた。
彼は迷わずアリシアへ向かっていった。
ヴォルカの手が止まった。
「ユキトさん……」
フローラは窓の外を見たまま言う。
「アリシアは、ユキトに任せます」
「でも」
「私たちが今行けば、責めてしまうかもしれません」
フローラの声は低かった。
「あるいは、謝ってしまうかもしれません。どちらも、今のアリシアには重すぎる」
ヴォルカは言葉を失う。
ネムリアが投影機を見る。
「今は、カイト」
その言葉で、母たちは振り向いた。
投影機の中には、まだカイトがいた。
校庭に残されたカイト。
目の前には、リオとシオン。
二人もまた、壊れかけている。
アリシアのところへ行きたい。
抱きしめたい。
止めたい。
謝りたい。
けれど、カイトからも目を離せなかった。
見守り会。
その名はもう、言い訳にもならなかった。
これは見守りではない。
それでも、ここで目を逸らすことは、もっと無責任に思えた。
ヴォルカは震える息を吐いた。
「ユキトさんなら……」
自分に言い聞かせるように。
「きっと、アリシアを一人にはしません」
フローラは頷いた。
ネムリアも短く言う。
「任せよう」
母たちは窓から離れ、再び投影機へ向き直った。
映像の中で、カイトはリオとシオンへ真実を話していた。
自分はユキトではない。
名前はカイト。
異世界で生まれた竜。
ユキトの息子で、アリシアは姉。
父の残した関係を終わらせるために、この世界へ来た。
ヴォルカは胸元を押さえる。
「カイト……」
カイトが誰かを救うためではなく、誰かを傷つけるために言葉を選ばなければならない。
そのことが苦しかった。
フローラは静かに見ていた。
「遅すぎました」
冷たい評価だった。
けれど、すぐに続ける。
「それでも、自分の名前で話しました」
ネムリアは短く言う。
「逃げなかった」
やがてカイトは、二人へ告げた。
選ばない、と。
ユキトの代わりとしても。
カイトとしても。
君たちの隣には立てない、と。
ヴォルカの目に涙が浮かぶ。
「苦しい言葉を、自分で言えたのですね」
誰かを拒む言葉。
誰かの期待を終わらせる言葉。
それは優しくない。
けれど、必要な言葉だった。
フローラは低く言う。
「これはユキトの清算ではありません。カイト自身の選択です」
ネムリアが頷く。
「えらい」
少し置いて。
「でも、痛い」
その通りだった。
画面の中のリオは、泣きそうな顔で立っていた。
それでも、最後には自分の気持ちが分からないと認めた。
ユキトを好きだったのか。
カイトを好きになりかけたのか。
寂しさなのか。
血のせいなのか。
分からない。
だから、今は誰の隣にも立てない。
シオンも同じだった。
静かに壊れかけながら、それでも自分を見つめた。
今カイトに縋れば、それは愛ではなく依存になる。
だから離れる。
二人は最後に、彼をユキトではなくカイトとして呼んだ。
別れのために。
母たちは、何も言えなかった。
ただ、見届けるしかなかった。
ヴォルカが小さく言う。
「二人とも、ちゃんと自分で立とうとしているのですね」
フローラも頷く。
「壊れかけているのに、依存へ逃げなかった。よく我慢しましたね」
ネムリアは短く言った。
「いい子たち」
そして。
「ちゃんと別れた」
父の二股は、カイトだけが終わらせたのではない。
リオも、シオンも、自分の足でそこから降りた。
それは救いではなかった。
けれど、逃げではなかった。
しばらくするとカイトは歩き出した。
次に映ったのは、公園だった。
夜の公園。
街灯。
揺れるブランコ。
ベンチに座る少女。
ユウナ。
カイトは傷だらけのまま、彼女の前にいた。
母たちは、少しだけ息を呑む。
ユウナは、カイトの話を聞いていた。
異世界。
竜。
ユキトの息子。
アリシアのこと。
リオとシオンのこと。
普通なら信じられない話を、彼女は最後まで聞いていた。
けれど、ユウナが最初に気にしたのは、異世界ではなかった。
竜でもなかった。
カイトの怪我だった。
ヴォルカが目を細める。
「この子は……」
フローラが静かに言う。
「カイトを見ていますね」
ネムリアが頷く。
「ユキトじゃない」
ユウナは、カイトをユキトとして見ていない。
竜として見ているわけでもない。
不思議な存在として距離を置いているわけでもない。
ただ、怪我をして、約束の場所へ来たカイトを見ている。
そのことが、母たちには痛いほど分かった。
カイトは、ユウナへ自分の恐怖を話し始めた。
自分は竜であること。
人間より長く生きるかもしれないこと。
だから昔は、人間を選ばないと思っていたこと。
好きになった相手が先に年を取り、先に老いて、自分だけが変わらないまま見送る未来。
そんな愛し方はできないと思っていたこと。
ヴォルカの指先が震えた。
フローラの表情も硬くなる。
ネムリアは黙って投影機を見ていた。
カイトは続ける。
今なら、母たちがユキトを選んだ理由が少し分かる。
竜だから好きになるわけではない。
人間だから好きにならないわけでもない。
長く生きるから安心だとか、短く生きるから駄目だとか、そういう話ではない。
その人だから、好きになる。
そして、カイトは言った。
俺は、ユウナが好きだ。
リビングの空気が止まった。
ユウナも、静かに答える。
私も、カイト君が好き。
けれど、今日は恋人になる日ではないと続けた。
考える。
竜であること。
人間であること。
寿命が違うかもしれないこと。
怖いこと。
それでも、二人は互いを見ようとしていた。
母たちは、一瞬、救われかけた。
カイトは逃げ場としてユウナを選んだのではない。
ユウナも、カイトを誰かの代わりにしていない。
二人は急がない。
怖さをなかったことにしない。
それでも、向き合おうとしている。
そのことに、ヴォルカは胸を撫で下ろしかけた。
だが、すぐに顔色が変わった。
「待ってください……」
フローラも、同じことに気づいた。
目が細くなる。
「これは……」
ネムリアが短く言った。
「人間を選ぶ」
その言葉で、ヴォルカの顔から血の気が引いた。
そうだ。
夫が灰竜かもしれない。
そう思った時、母たちは救われた。
ユキトが人間ではないなら。
本当に竜なら。
自分たちと同じ時間を生きられるなら。
ずっと恐れていた未来は、来ないかもしれない。
その恐怖から、ようやく解放されるかもしれない。
そう思った。
でも次の瞬間、息子は人間の少女を好きだと言った。
ヴォルカの声が震える。
「怖くないのですか……?」
届かない。
けれど、言わずにはいられなかった。
「分かっていて、選ぶのですか。いつか置いていかれるかもしれないと、分かっていて」
フローラは唇を引き結んだ。
「愚か、とは言えませんね」
なぜなら、自分たちも同じことをした。
ユキトを人間だと思っていた。
彼が先に老いて、先に死ぬかもしれないと分かっていた。
それでも選んだ。
だからカイトを否定できない。
否定できないからこそ、怖かった。
「分かっていて選ぶ方が、ずっと重いです」
フローラの声は硬かった。
「カイトは、何も知らずに進んでいるのではありません。私たちを見た上で、それでもユウナを見ています」
ネムリアが短く言う。
「怖い」
そして。
「でも、逃げてない」
その言葉に、母たちは黙った。
カイトは怖さを隠していない。
竜だから大丈夫とも言わない。
人間だから駄目とも言わない。
ユウナにも考える時間を渡している。
すぐに恋人になることを求めない。
それでも、好きだと言った。
母たちは、そこでようやく気づいた。
カイトは、自分たちの恐怖をなぞっているのではない。
自分たちが言葉にしきれなかったものを、自分の言葉で扱おうとしている。
ヴォルカの目から涙が零れた。
「カイトは……私たちより先へ行こうとしているのですね」
その声には寂しさがあった。
子供だと思っていた。
守る対象だと思っていた。
まだ、自分たちの手の中にいると思っていた。
けれど、カイトはもう、自分たちより一歩も二歩も先に行っていた。
フローラは静かに目を伏せる。
「寂しいですね」
少しだけ間を置いて。
「けれど、誇っていいことです」
ネムリアは投影機を見つめたまま言う。
「大人になった」
さらに短く。
「さみしい」
そして。
「私たちより、立派」
ユウナは、今日はここまでだと言った。
カイトもそれを受け入れた。
明日。
またファミレスで勉強する約束。
それを取り付けてカイトは少しだけ笑った。
リオとシオンが呼んだカイトという名は、別れのための名前だった。
けれど、ユウナが呼ぶその名は違った。
ここから続けるための名前だった。
リビングに、ほんの少しだけ息が戻る。
ヴォルカは涙を拭った。
フローラは投影機を見つめたまま、静かに息を吐いた。
ネムリアは膝を抱え直す。
ヨルカも、ようやく少しだけ肩の力を抜いた。
その時だった。
背後で、扉が開いた。
小さな音だった。
けれど、リビングにいた全員が凍った。
最初に振り向いたのはネムリアだった。
「……アリシア」
フローラもゆっくり振り向く。
ヴォルカの息が止まる。
「ひっ!」
ヨルカは短く悲鳴をあげ、動けなかった。
そこに、アリシアが立っていた。
外から戻ってきたばかりなのだろう。
髪は少し乱れている。
目元は赤い。
けれど、表情だけは取り繕おうとしていた。
何かを言いに来たのかもしれない。
あるいは、ただ部屋へ戻ろうとしただけかもしれない。
だが、アリシアはリビングに入った瞬間、止まった。
投影機の光が、彼女の顔を照らしていた。
テーブルの上の菓子。
見やすい位置に並べられた椅子。
そして、中央の投影機。
そこには、カイトとユウナが映っていた。
アリシアの瞳が、かすかに揺れる。
彼女は投影機を見た。
母たちを見た。
ヨルカを見た。
もう一度、投影機を見た。
誰も、何も言えなかった。
言い訳などできるはずがなかった。
アリシアは理解した。
母たちは見ていた。
自分がシオンとリオを傷つけたところも。
カイトに拒絶されたところも。
さようならと言って逃げたところも。
カイトがリオとシオンとの関係を終わらせたところも。
そして今。
カイトがユウナに好きだと言ったところも。
全部。
投影機の中で、カイトの隣にはユウナがいた。
アリシアは、その光景を見つめたまま固まっていた。
その瞬間。
彼女は、すべてを理解してしまった。




