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ユリアの世界  作者: 花園 満


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117 ジャスミンの過去と現在2

 部屋の中に通された私は、少女に促されるまま座る。

 すると正面に偉そうな人間が座り、今回の事を聞いてきたのでそのまま話した。


 しかしその人間はなぜそんなことをしたのかと聞いてくる。

 なぜだって?


 諦めて無気力だった私に再度怒りがこみあげてくる。

 その怒りのまま正面の人間に怒鳴りつけるように私の想いをぶつけた。

 人間側の、しかもかなり偉いであろう相手に私の気持ちをぶつけられた、それだけでも何となく達成感に満ちていた。

 これで殺されても悔いはない。


 そう思っていると人間は謝罪をし、経緯を話し始めた。

 人間の態度に少し戸惑ってしまったが、経緯なんてどうでもいい。

 謝られたって説明されたって大好きな両親は帰ってこない。


 この後殺されても呪ってやると思っていると、少女は正面の人間に今回の事をどうするか聞いている。

 何を言っているんだろうか、どうもこうも処刑する以外の選択肢は無いでしょ。

 王都を襲おうとしたのよ?


 しかし正面の人間は水に流すとか言い出した。

 私の理解が追い付かない。

 もしかしたら水に流すというのは、文字通り縛りつけて水に流す処刑方法なのだろうか?


 私が混乱していると、人間の少女「ユリア」がどうしたいか聞いてくる。

 だめだ、今聞かれても何も考えられない。

 そんな私はもうすべてユリアに従うことにした、私の頭はもうパンクしている。


 その後正面にいる人間の話で、ユリアは人間の国を亡ぼすほどの力を持っているらしいことがわかった。

 フェンリルを討伐して精霊様も味方に付いてるみたい。

 なるほど、勝てないわけだ。


 ん? フェンリル? あ、あのスライムの姿、聖獣フェンリルだ!

 前に長の話を聞いた容姿を何となくだけど覚えていた。


 どうやらフェンリル討伐後に変身できるようになったらしい、何を言っているのかわからない。

 しかもスライムに属性石をあげている?

 意味が分からない。

 


 その後の話で私がユリアの家に住む話になった。

 家にはスライムと精霊様しかいないという。

 精霊様は当然ユリアの味方だろうし、そうなると人間と敵対していた私は精霊様に敵対されてしまうだろうか・・・・・・


 そんなことを考えていると、話は私が人と争う条件の話になっていた。

 ユリアは私が襲われた場合は反撃しても怒られないようにしてほしいと言ってる。

 ユリアは人間じゃないの?

 何で魔族の味方をするの?


 話しが終わった後、私はユリアの家に連れていかれることになった。


 ユリアが借りているという部屋に向かうと、なぜか地脈の門が置かれていた。

 話を聞くと精霊様と契約して使えるようになったらしい。

 地脈の門を使えるとかどれだけ上位の精霊様と契約してるのよ・・・・・・


 その門を通ってユリアの家に行くと、木造の家があった。

 さっきの豪華な家に比べるとすごく小さく感じる。

 しかしそう思った瞬間、違和感を覚える。

 この木材は何か変だ。

 これは土魔法で作った物?

 その事をユリアに聞いてみると、家もそうだし小物なんかも作っているらしい。

 魔法が得意な魔族でも家なんて簡単に作れない。

 本当に人間?


 その後、サクラという人間の少女に挨拶をした後、また王都に行くと言って私を置いて行ってしまった。

 私を1人にしていいの?

 逃げ出しちゃうよ?


 冗談半分で家のドアに手をかけるが開かない。

 どんなに力を入れても開かない。

 つまり私はここから出られないという事だ。

 そりゃそうよね、私が勝手に出て行ったら何するかわからないもんね。

 人間にしては優しいし、私の事を理解してくる人だと思っていたけど、やっぱり信用はされてないよわよね。

 当然のことだし、わかってはいた事だけど、現実を突きつけられてかなりショックを受けてしまった。


 椅子に座って落ち込んでいると、階段から気配を感じたのでそちらを見る。

 ユリアたちが帰ってきたようで、そのまま家を出て行った。


 出て行った扉を見つめていると、再び階段の方から気配を感じ、そちらを見る。

 すると信じられない光景が目の前に。

 精霊様が4人も入って来たのだ。

 しかも上位精霊様4属性全員だ。

 ユリアの言っていた一緒に住んでる精霊様か・・・・・・


 精霊様はこの世界を安定させるために女神様より使わされた存在で、地上で最も格が高いと教えられていた。

 その圧倒的な存在である精霊様、その中でも上位の大きい精霊様4人を見ることができるなんて、感動で言葉も出ない。

 私が感動していると、さらに信じられない光景が飛び込んで来る。


 上位精霊様が階段を浮いたまま下ってきた後ろ。

 そこからさらに大きな精霊様が下りてきたのだ。

 上位精霊様より大きな精霊様というのも聞いたことがある。

 最上位と言われる精霊の王女様だ。

 女王様ではなく王女様と呼ぶのは、精霊様は神様の子供だからという考えかららしい。


 私はその精霊王女様を見てから動けなくなってしまった。

 威圧をされているとか、拘束されているわけではない。

 純粋に雲の上の存在過ぎる相手に会ってしまって、私の頭が機能停止してしまっている。


 階段を下りて来た精霊王女様は私に気づくと、睨むような視線になる。

 あ、しまった、私固まってて椅子に座ったままだ。

 急いで椅子から降りて精霊王女様の方へ跪く。

 そんな私を無視し、椅子に座っている。


 これはまずいかもしれない。

 自然そのものと言われている精霊様、その最上位の精霊王女様の機嫌を損ねてしまったら、いったいどうなってしまうだろうか・・・・・・


 どれだけそうしていたか、ふいに後ろから声が聞こえる。



「ただいまディア、これは何してるの?」

「お帰りなの、わたしにもわからないの」



 今普通に話してた?

 精霊王女様に敬語も使わずに?

 え、もしかしてユリアってものすごく高貴な存在?


 その後の話で精霊王女様は私の態度ではなく、ユリアにとって危険な存在になるからと敵対視していたようだ。

 魔力を吸うから危険だと。


 しかし何を思ったのか、ユリアがそれを試そうと言っている。

 本当に何を考えてるんだろうか?

 でももし本当に今後も魔力がもらえるなら食事には困らないことになる。

 まあユリアが今後もくれればの話だけど。


 そして試してみてわかったことは、ユリアの魔力は濃度が濃すぎて吸収できない。

 いや、吸収自体はできるけど、水滴を飲むように少しずつ吸収していかないとダメ。

 私は生まれて初めて魔力を貰って魔力酔いになってしまった。


 しばらくして少し落ち着いた私にユリアがリンゴの果汁をくれた。

 すごく美味しかったけど、本当に私が飲んで良いんだろうか?


 私がお代わりしたリンゴ果汁を飲み終わると、それを待っていたようにユリアが今後の話をする。

 ユリアの話では私は自由にしていいという。

 しかし、急に言われても困る。

 入り口のドアは開けられないけど、外出時には声をかければ出してくれるって事? 正気?

 私は人間からしたら犯罪者よ?


 でもユリアは、最初外に出る時は私の事を紹介するために一緒に行動してくれるらしい。

 私はユリアの優しさに涙が出る。

 今まで50年以上人間に対する復讐心だけで生きてきたのだから。



 しかし、私は家から出ることはなかった。

 いや、出る必要が無いというのが正しい。


 私に宛がわれた部屋は扉は開けられるものの、壁を壊すこともできないし、窓から外に出られないようになっている。

 部屋を出て家の中を探索したこともあるけど、私の部屋以外は玄関の扉以外の一階の扉しか開けられない。


 屋根裏には地脈の門が2つ置かれていて、1つは開いた状態で置いてある。

 その扉の先には家と同じような魔力の扉があり、たぶんユリアが置いたものだと思う。

 当然開けられないし開けた先がどこに繋がっているのかもわからない。

 あ、地脈の門と扉の間の壁は普通の素材みたいだし、壁を壊せば見ることはできるかな?

 その後のことを考えると、怖くてそんなことできないけど。

 

 ユリアの話では、この家の扉を全部開けられるのはユリアと精霊王女様だけで、上位精霊様も開けることはできないと言っていた。

 でもそれは逆に考えればこれだけ厳重な家なので、外部からの襲撃を警戒する必要がない。 

 両親と暮らしていた時は、集団の大人たちが交代で睡眠時の番をしていたし、1人になってからはほとんど熟睡できていない。

 意識が飛ぶように寝てしまって、魔物に噛みつかれて起きることもよくあったのだ。


 でもこの部屋ならそんなこともなく熟睡できる。

 しかも柔らかいベッドでだ。 

 最初は閉じ込められていると思っていたけど、この環境なら森にいるよりここに閉じ込められた方が断然良い。


 更に毎日朝と夜の2回も魔力を貰える。

 そんなに頻繁に貰う必要はないけど、いつ貰えなくなるかわからないので貰えるうちに貰っておく。


 こんな快適な暮らしができるのに外になんて行く必要ある?

 数十年このままでもいいでしょ。


 でも人間のユリアにとっては数年どころか数週間でも長く感じるようで、度々外に出ないかと言ってくる。 


 その後、水の精霊王女様が家に来た時にユリアが不老不死だと知ったけど、それなら数年くらい何ともないでしょ?




 そしてユリアが王都の大会から帰ってくると、今までと違い少し強引に冒険者ギルドと言う場所に行こうという。

 普通に外出するだけでもまだ不安なのに、行くというのは戦いを生業としている人間が集まる場所だ。

 私の両親が殺されてからまだ50年ほどしかたっていない。

 そんな短期間で人間全体の意識が変わるだろうか? 

 そんな不安を抱いていると、ちゃんとユリアが護ってくれるという。


 前にも思ったけど、同じ人間と敵対してまで何で私なんかを護ってくれるのだろうか。

 その問いにユリアは家族の方が大事だからと言ってくれた。

 今までただ討伐される対象だった魔族の私を家族だと言ってくれたユリア。

 私は胸が苦しくなり涙が溢れてきた。

 そんな私をユリアは優しく抱きしめ、背中を撫でてくれた。


 ユリアに抱き締められた後、落ち着いてくると、今度はそんなユリアを独占したい気持ちが溢れてきた。

 ユリアにとっての一番になりたいし、私にとっての一番になってほしい。


 しかしユリアには断られてしまった。

 でも姉妹としてずっとそばに居てくれると言ってくれた。

 そばに居られるなら今はそれでもいいかな。

 



~現在~



「あ、いつのまにか寝ていたのね。 夢を見ていた気がするけど・・・・・・何だっけ? うーん、覚えてないし、まあいいか」



 私は今日も冒険者ギルドに行くために一階に下りていく。

 するとすでに皆いた。

 朝食は終わってるみたいで、ユリアはソファに座って精霊王女様2人とのんびりしていた。



「おはようジャスミン」

「おはよう」



 私に気づいたユリアが軽く手を上げながら挨拶してくれたので、私も挨拶を返した。



「今日もギルドに行くんだよね?」

「そうね。 そのつもりだけど、何か手伝う事があるなら今日じゃなくてもいいわよ?」

「ううん。 そういう事じゃなくて、冒険者ギルドに行くなら私からプレゼントをあげようかなって。 冒険者活動するのに役に立てばいいなと思ってね」



 そういってユリアは、紐のような物が付いていて、装飾された魔石を取り出した。

 普通の魔石より輝くように光っている気がする。

 夜までに帰ってこなかった時用の非常食かな?

 それなら前に貰った物がそのまま残ってるけど。

 ユリアが毎日魔力をくれるから使う機会が無かったし。 



「食料用なら前に貰った魔石がまだあるわよ?」

「ちがうちがう。 これは私が魔法を付与した魔石で、魔道具って言えばわかるかな?」

「魔道具・・・・・・これが魔道具なのね、初めて見たわ」



 私はユリアからその魔石を受け取るとよく観察した。

 装飾を除くと、見た目は少し白く光り輝いている以外普通の魔石とかわらない。

 使わないとなわからないのかな?



「見ただけだと普通の魔石と変わらないわね。 効果は何?」

「収納が入ってるよ。 昨日従魔に運ばせたら少し騒ぎになっちゃったじゃない? だから収納が使えれば便利だし騒ぎも起きないかなって」

「へー、収納の魔法も魔道具にできるのね。 あれ? でもそれなら人間は皆収納が使えるの?」



 他の人間が持ってるかを確認してなかったけど、魔道具として持ち歩けるなら持ってる可能性もある。

 ユリアがあの後作ったみたいだし、量産できるならみんな持っていてもおかしくない。



「聞いた話だと収納魔法の魔道具はかなり高いみたいだから、みんなは持ってないんじゃないかな? 私も今回初めて作ったし」

「そうなのね。 でも高いならこれを売るだけでもお金を稼げるんじゃないの?」

「そうだろうけど、私が作ったやつはちょっと特殊みたいだから売るのは無理かな。 相場が崩壊しそうだし」

「どういう事?」

「普通の魔道具って魔法を付与した魔石の他に、その魔石に魔力を送るための魔石と、それを繋ぐ魔法陣が込められた魔石板が必要なんだよね。 でも私が作った物はその魔石単体で使えちゃうし、供給用の魔石もいらないから使い放題なの。 連続での使用には制限があるかもしれないけどね」

「ふーん、よくわからないけど普通に売ってる物より高性能って事?」

「まあそんな感じかな?」

「そんな良い物私がもらっていいの?」



 ユリアは収納が使えるし、売る気も無いなら確かにこの魔石はユリアにとってはいらないものかもしれない。

 でも高価な物に変わりはない。



「ジャスミンのために作った物だから、受け取ってくれると嬉しいかな」

「え、私のために作ってくれたの?」

「さっきも言ったでしょ? 冒険者活動の役に立てるようにって。 そのためにいくつか試行錯誤して作ったのがそれ。 その紐部分は長さを調整しちゃうから、首にかけるなり、腰に巻くなり好きに使ってね」



 まさか私のためにわざわざ作ってくれた物だったんだ。

 しかもかなり上位魔法の収納だ。

 人間は知らないけど、魔法が得意な私たち魔族ですら使える者がそこまで多くない魔法だ。

 それを私のために?

 ユリアにとっては大したことないのかもしれないけど、すごく嬉しい。



「ありがとう。 それなら首にかけたいわ。 その方が外しやすいし」

「了解、ちょっと貸してね」



 ユリアに収納の魔石を渡すと、紐の長さを調整しながら私の頭に何回か通していく。

 ちょうど胸の辺りに魔石が来るように調整してくれた。

 おお、これすごくかっこよくない?



「どう? つけてて違和感はない?」

「大丈夫よ、凄くかっこいいわ!」

「かっこ・・・・・・いいかな? まあ気に入ってくれてならいいかな。 あ、まだ他にもあるんだけど、欲しいのあったら持って行ってね」



 そういって収納の魔石と同じ輝きの魔石を何個も出す。

 装飾はそれぞれ違うけど、魔石の見た目は全部同じに見えるんだけど。


 ユリアの説明によると、収納の魔石を作った時に他の魔法も作ってみたようで、欲しかったらくれるそうだ。

 でも私は収納以外の光魔法は使えるものばかりだったので、水の魔石だけもらっておく。

 これと非常食用の魔石があればしばらく生きるのに問題ないし。



「さて、まだ渡すものがあるから外に行こうか」



 まだ何かくれるというユリアにつられて外に行く。



「収納の魔石を受け取ってくれたから家も作ってあげるね。 と言っても1人で使うような小さい物だけど。 どんなのがいいか希望はある?」



 家をくれる?

 どういう事だろう。

 ユリアの家みたいに魔法で作ろうとしてる?

 それは維持できないと消えちゃうんだけど、どうするつもりなんだろう?



「形は私の部屋と同じ感じがいいわね、あの部屋落ち着くし。 それよりも維持はどうするの? 私は魔法で作った家なんて維持できないわよ?」

「え、維持って何か必要なの? うちの家とか特に何もしてないんだけど」

「そうなの? 魔法で作った物って普通時間経過で消えちゃうじゃない? だから消えないようにするには定期的に魔力を流さないといけないでしょ?」

「うーん、私は特に何もしてないんだけど・・・・・・ディアは何か知ってる?」



 ユリアは本当に知らないようで、抱えている土の精霊王女様に聞いている。



「住んでる家の事なの? この家はよくわからないけど保護されてるの。 だから登録しないと誰も入れないし、壊すこともできないの。 魔力も逃げないように循環してるから、土魔法で解除しない限りそのまま残るの」



 土の精霊王女様ですらわからない効果で保護されているみたい。

 ユリアって本当に何者?



「とりあえずは残るみたいだよ」

「あ、うん、じゃあお願い」



 私が固まっているとユリアが話しかけてきたので、そのままお願いした。

 するとユリアは片手を前方に向けると、正面には一瞬にして木でできた小さめの小屋ができた。

 小さいと言ってもユリアの家に比べてであって、私が1人で使う分にはかなり広い。


 いや、それよりも今のは何?

 一瞬で家ができたんだけど。

 もしかして収納してあった?



「こんな感じで作ってみたけどどうかな? ジャスミンの部屋と同じ大きさの部屋と、それにお風呂とトイレを追加したんだけど」



 収納ではなく今作ったようだ、もう魔法の次元が違う。

 得意とか言ってる私が恥ずかしくなるくらいに能力に差がある。


 とりあえず中を確認するために扉に登録してもらった。

 中は私の部屋と同じ、いや、少しだけ広いかな?

 でも違和感はない程度。

 それと、私の部屋とは違って入り口以外に2つ扉がある。

 そっちの扉も登録してもらい、中を確認するとお風呂とトイレがあった。



「私の部屋がお風呂やトイレに繋がっているのが不思議な感じだけど、なかなかいいわね」

「料理はしないだろうと思って台所は作ってないから、結構コンパクトにまとまったんじゃないかな? 特に問題が無ければ布団や魔石を設置しちゃうね」



 そういってユリアはお風呂部分に、私がもらった収納の魔石みたいな輝く水色の魔石を設置し、トイレには収納の魔石と同じ色の魔石を設置。

 その後ベッドに布団を設置して、お風呂用品を出してくれた。



「お風呂の魔石はお湯の魔石ね、お湯を出しながらもう少し熱くとか温くとか意識しながら使えば温度調節できるから。 あとトイレにあるのはわかると思うけど洗浄魔法ね。 ジャスミンも使えると思うけど魔力節約にね。 他に何かある?」

「文句の付け所が無いわね。 これ、街の外で使う想定の家よね? 安全な寝る場所があるだけでも十分すぎるわ」

「今はまだ使ってないからわからないと思うけど、使いにくかったりしたら気軽に言ってね。 直せるところは直しちゃうから。 あ、自分で稼げるようになったし、家の中を好きなように装飾してみるのもいいかもね」



 これ以上何を望むんだろう?

 寝る場所どころかお風呂まである。

 しかもユリアが作った家は壊れないみたいだから安心して寝られる。

 装飾に関してはよくわからないし、いつかって事でいいかな。



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