第40話:【夏休み後半戦・後半】絶望の8月31日無限ループ! ろいでの「全自動スパチャ回答バグ」で無事夏休みが明ける件
「ダメだ……! 8月31日の23時59分がもう50回目のループを迎えている……! 終わらない……宿題が永遠に終わらないんだよぉぉぉーーッ!!」
巨大なスパルタ家庭教師怪異に追われ、巨大定規の風圧で自慢の派手な髪の毛をボサボサに乱しながら、リデーレは大講堂を泣きながら走り回っていた。
空間は「23時59分」を迎えるたびに激しいグリッチとともに巻き戻る。
しかし、リスナーたちから次々と投げ込まれる高額スパチャのせいで、ドリルに出てくる問題は「アインシュタインも頭を抱える超次元数式」や「古代魔界の死語翻訳」へとリアルタイムで難化していた。
生徒たちは白目を剥いて倒れ、ゼノスとセレスティアも「くっ……ろいで様の前でこのような難問に苦戦するとは……!」「この古代呪文、解読に300年はかかりますわ……!」と膝をついていた。
▶:『りーくんの頭から煙出てるww』
▶:『50回目の8月31日草』
▶:『これマジで永遠に9月1日来ないんじゃね?』
▶:『魔王(公式)(赤スパ:100,000$): ククク、我が新王よ。我が魔界の古典問題を解いてみせよ』
▶:『魔王様また赤スパ投げてて草』
魔王からの煽り赤スパにより、問題の難易度はついに神の領域(解析不能)へと到達。
大講堂全体に「絶望」の二文字が立ち込めた。
「もうダメだ……僕たちは一生、この8月31日の23時59分の檻の中で暮らすんだ……」
リデーレが床に突っ伏し、完全な敗北を宣言したその時。
「んー、みんな難しそうな顔してどうしたの?」
特製の浮遊ビーチチェア(夏休みの名残)の上で、のんびりとお菓子を食べていたろいでが、萌え袖の手でスマホを操作しながら降りてきた。
「どうしたの、じゃないよろいでちゃん! 問題が難しすぎて全校生徒の知能がパンクしてるんだよ! このままじゃ僕たち、一生新学期を迎えられないんだ!!」
「ふーん……じゃあ、UIで回答欄の仕様、ちょっとバグらせとくね」
ろいではスマホの【神権バグUI】の画面上で、生徒たちのドリルの「回答欄」の項目をスワイプした。
【神権:神回】を発動。
【オブジェクト:神魔統合学園・全生徒の夏休みの宿題ドリル】
【実行アクション:生徒たちが自力で問題を解いて回答を記入する】
【変更後実行アクション:「リスナーのスパチャコメントが自動的に100点満点の模範解答としてドリルに直接印字される、全自動AI宿題代行バグ」に強制ブラウザ変換】
瞬間――!
▶:『【赤スパ】ろいでちゃんファイト!』
▶:『【赤スパ】りーくん頑張れー』
▶:『【赤スパ】宿題終われええええ!!』
全世界の数千万人リスナーから寄せられたスパチャの文字が、ネオンピンクの光の粒子となって大講堂に降り注いだ!
そして、光の粒子が生徒たちのドリルに触れた瞬間――ガガガガガッ! と音を立てて、すべての問題の回答欄に完璧な模範解答が自動で自動印字されていった!!
「な……なにぃぃぃーーッ!? スパチャのコメントがそのまま模範解答になってドリルに印字されていく……!?」
リデーレが目を見開く。
魔王が投げてきた超難解な古代魔界の呪文問題も、リスナーの『魔王様かっこいい!』というスパチャコメントが光の文字に変換され、一瞬で『模範解読文』として埋め尽くされた!
「す、すごいですわろいで様! 全生徒のドリルの進捗率が、凄まじい速度で上昇しております!」
「95%……98%……100%!! 宿題、全行程完了いたしました!!」
ゼノスとセレスティアが歓喜の声を上げる。
【神権バグアラート:全生徒の宿題完了を確認。時間固定ロックを解除します】
ピコン――ン!!
大講堂の壁の巨大デジタル時計が、ついに「23:59:59」を突破。
カチャン! と重厚な音とともに、日付が「9月1日 00:00:00」へと切り替わった。
「お……終わった……! 8月31日の無限ループが終わって、ついに9月1日が来たぁぁぁーーッ!!」
リデーレが大講堂の床に倒れ込み、感涙の叫びを上げた。
全校生徒たちも「助かったー!」「ろいで様万歳ー!」と大歓声を上げている。
画面の向こうのチャット欄も、新学期の訪れと宿題突破を祝うコメントで埋め尽くされた。
▶:『宿題突破おめでとおおおお!!』
▶:『スパチャで宿題終わらせるライバー新しすぎるww』
▶:『チャンネル登録者数5,500万人突破ペースで草』
▶:『新学期編も楽しみ!!』
ドローンカメラの前に立ったろいでは、萌え袖の手で小さくピースサインを作った。
「えー、というわけで、みんなのスパチャのおかげで無事に夏休みの宿題終わりましたー。リスナーのみんな、代行ありがとー」
「代行言っちゃったよこの子!? 教育的に一番やっちゃいけないやつだからねこれ!!」
リデーレの最後のツッコミが真夜中の空に響き渡る中、ろいではパジャマの萌え袖でふぁ……と欠伸をした。
「ふぁ……疲れたから、新学期の始業式は遅刻して行こーっと。それじゃあみんな――おつろいでー!」
パァン! と、ド深夜の空にド派手な「【神回認定・夏休み完結】」のピンク文字が打ち上げられ、波乱と爆破に満ちたろいでの「神魔学園夏休み編」は、最高の(?)大団円を迎えたのだった。
――夏休み編・完! 次回から怒涛の【新学期・秋の学園祭編】へ突入!
(つづく)
昨日ブクマをつけていただき
ありがとうございました!
おかげで急降下していたモチベが
ニョキッと生え(?)心が救われました
次回、【07/25】に41話を【14:00】頃に投稿します!
【プチ宣伝させてください!】
(※本日中に第1章〜第3章を公開します!)
本日から、新作の【もふもふ×愛され短編】を投稿開始しました!
『元神様の幼女、人間嫌いなので聖獣たちとスローライフはじめます!』
元神様のツンデレ1歳児がもふもふ神獣に溶かされつつ、裏で狂乱の家族が爆速で悪党を粛清する、スカッと癒やされるお話です!
第1章は【14:30】頃に投稿いたします!
第1部は全3章でサクッと完結しますので、よろしければ作者ページから覗いていただけると嬉しいです!




