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第39話:【夏休み後半戦・前半】宿題が1ページも終わっていない生徒たちのために、夏休み最終日を「精神と時の無限ループバグ空間」に書き換えてみた



「――で? 夏休みも残すところあと1日となった本日8月31日、神魔統合学園の生徒誰一人として『夏休みの宿題』を終わらせていないからって、なぜ僕が学園の特設・徹夜勉強部屋に連行されているんですかぁ……?」



頭の包帯は取れたものの、精神的な疲弊から目元に濃いクマを作り、シルバー&ネオンカラーの派手な部屋着を羽織った不憫な神様(※一応彼は表現と芸能の神様です)ことリデーレ(りーくん)は、学園の大講堂に設置された膨大な学習デスクの真ん中で、虚無の目を浮かべていた。


時刻は8月31日、午後11時。


日付が変わるまで、あとわずか1時間。


しかし、大講堂を埋め尽くす神界・魔界の生徒たちは、山のように積み上がった「魔導書翻訳」「神聖数学」「異界歴史ドリル」の白いページを前に、完全に泡を吹いて倒れかけていた。


チャンネル登録者数5,000万人を突破した『ろいでch』の配信には、深夜にもかかわらず日本中・世界中から「宿題終わらない勢」のリスナーたちが大集結している。



▶:『8月31日23時の絶望感キターーー!』


▶:『全校生徒が1ページも終わってないの草』


▶:『りーくんのクマが凄すぎてホラー映画より怖いww』


▶:『ろいでちゃん、宿題手伝ってあげて!』



大講堂の教壇では、モデレーターのふたり――セレスティアとゼノスが、竹刀を持ったスパルタ塾講師のような格好で仁王立ちしていた。



「ろいで様のお心を煩わせる愚か者たち! 宿題が終わらないなら、我の闇魔法で脳に直接知識を書き込んであげますわ!」



「いやセレスティア、それは脳が焼き切れる! ろいで様が快適な新学期を迎えるためにも、今夜中に全員のドリルを物理的に破棄……いや、終わらせるのだ!」



「君たち、やってることが極端すぎるんだよ!!」



リデーレが悲鳴のようなツッコミを入れる中、当のろいではというと、いつものダボダボの萌え袖パーカーの袖をモコモコさせ、198円のスリッパを「ペタ……ペタ……」と鳴らしながら、生徒たちのデスクの間をのんびりと歩き回っていた。



「んー、みんな宿題終わらなくて泣いてるね。あと1時間で夏休み終わっちゃうのに」



「泣いてるどころの騒ぎじゃないよ! 魔界の生徒なんて焦りすぎて角から火吹いてるじゃん! ろいでちゃん、何かチートで一瞬で宿題が終わる魔法とかないの!?」



「ん? 一瞬で終わらせるのはズルだからダメだよ」



「そこは急に健全なこと言うなよぉぉぉーーッ!!」



ろいではポテトチップス(コンソメ味)を一口かじると、自撮り棒にセットしたスマホを構え、空中に浮かぶ【神権バグUI】を軽やかにタップした。



「一瞬で終わらせない代わりに……時間が進まないようにしておいたから」


瞬間――。


大講堂の天井に設置された巨大な時計の針が「カチ……」と音を立てて11時59分を指した瞬間、空間全体が激しいネオンピンクのグリッチノイズとデータクラッシュの嵐に包まれた。



【神権:神回ゴッド・ストリーム】を発動。



私の視界が激しいデータグリッチとともに、8月31日深夜の学園を「宿題が終わるまで永久に9月1日が訪れない、無限ループ学習空間」へとリライトしていく。



【オブジェクト:神魔統合学園・大講堂&8月31日の時間軸】



【実行アクション:生徒たちが残り1時間で必死に宿題を終わらせようとする】



【変更後実行アクション:「全生徒の宿題進捗率が100%になるまで、8月31日23:59が永久にループし、スパチャで問題の難易度とカンニング防止ギミックが過激化する空間」に強制ブラウザ変換】

ゴゴゴゴゴ……!!



大講堂の壁という壁に巨大な「23:59:59」のデジタル時計が埋め込まれ、秒針が「59秒」に達した瞬間、ピカッと空間が巻き戻り、再び「23:59:00」へとタイムリープした。


さらに上空のホログラム画面には、『現在の全体進捗率:0.001%/スパチャで「鬼のスパルタ家庭教師怪異」解禁』という恐ろしい文字が浮かび上がる。



▶:『キタ━━━━(゜∀゜)━━━━!!』


▶:『リアルエンドレスエイト草www』


▶:『スパチャ投げたら宿題難しくなる仕組み鬼畜すぎるだろ』


▶:『りーくん、永遠に8月31日終わらないぞwww』



システムを理解したリスナーたちが大歓喜! チャット欄に怒涛の赤スパ(高額スパチャ)が叩きつけられた!


チャリーン! チャリーン! チャリーン!



『【赤スパ連投】スパチャ総額が30,000,000円を突破! 特殊ギミック「居眠りした生徒を光速で叩き起こす、巨大定規を持ったスパルタ魔神」が召喚されます!』



「――は?」



リデーレが青ざめた瞬間、大講堂の床から身長5メートルの巨大な木製定規を持った鬼の形相の家庭教師怪異がババーン! と現れた。



「ギャアアアアアアッ!? 救済措置じゃなくて地獄の特訓空間になっちゃってるじゃんかぁぁぁーーッ!!」



「あ、みんなスパチャありがとー。りーくん、居眠りしたらあの定規で叩かれるから、ちゃんと生徒たちの宿題教えてあげてね」



「僕に家庭教師やれってことぉぉぉーーッ!? 僕、表現と芸能の神様だから難解な魔導数学とか分からないよぉぉぉーーッ!!」



リデーレの悲痛な叫びも虚しく、無限ループする「8月31日の深夜」で、恐怖の徹夜宿題地獄の幕が開けたのだった。



(【夏休み後半戦・後半】へ続く)

昨日ブクマをつけていただき

ありがとうございました!

おかげで急降下していたモチベが

ニョキッと生え(?)心が救われました

【このあとすぐ】40話を【14:10】頃に投稿します!


【プチ宣伝させてください!】

(※本日中に第1章〜第3章を公開します!)

本日から、新作の【もふもふ×愛され短編】を投稿開始しました!

『元神様の幼女、人間嫌いなので聖獣たちとスローライフはじめます!』

元神様のツンデレ1歳児がもふもふ神獣に溶かされつつ、裏で狂乱の家族が爆速で悪党を粛清する、スカッと癒やされるお話です!

第1章は【14:30】頃に投稿いたします!

第1部は全3章でサクッと完結しますので、よろしければ作者ページから覗いていただけると嬉しいです!

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