路地裏の喫茶店
翌日。
よく晴れた冬の日。
七絵は厚手のブラウンとキャメルのチェック柄のロングスカートにネルシャツ、アイボリーのセーターを着て、ネイビーのコートを羽織る。
歩きやすいスニーカーを履いて、街中の路地裏を散策する。
七絵は昔から散策が好きで、気に入ったお店が見つかれば、一人でも気楽に入ってしまう。
歩き進めていると、少しお腹が空いて来た。
時刻は11:45
すると何処からか、懐かしくて美味しそうな匂いが漂って来た。
誘われる様に路地裏を入って行くと、一軒の喫茶店が立っていた。
喫茶「Garden」
七絵は建物を見上げて、ドアを開けた。
「いらっしゃい!」
40代後半位の、ふっくらしたどこか見覚えのある女性オーナーが声を掛ける。
まだオープンしたばかりの時間だからか、客は七絵一人だった。
七絵「あっ、こんにちは。メニュー見せて貰えますか?」
そう言ってリラックス出来そうなソファの席に座り、置いてあったブランケットを掛けた。
オーナーが機嫌良さそうに、味のある手書きのメニュー表を渡す。
店内にはコーヒーと軽食の入り混じる心地良い香りが漂っていた。
『ナポリタンにクロックムッシュ、ピザトーストにオムライス…。』
七絵は真剣にメニューを選ぶ。
七絵「アイスコーヒーとシーザーサラダ、オムライス、お願いします。」
オーナー「はーい!オムライス、家の看板メニューなんだよ。」
そう言ってオーナーは手際良く料理し始めた。




