第4話 任務の開始
翌朝、私がいつも通りの時間に登校していると目の前に見知らぬ背の高い男が立ちはだかってきた。そして「おたくが山越さんやね?山越アリスさんであってたっけ?」と声をかけられた。私が「なんて私の名前を?それであなたは誰?」と聞くと「わしは河本大地ですわ。覚えとってください。」と答える。私が何の用かと聞こうとすると大地が続ける。「今日はおたくに話がありましてね。」そう言いって説明を始める。「おたくはGrimreaperという組織を知ってますね?そこを壊滅させるために協力をお願いしたいと思ってましてね。」と言われたが瑞希からこの力のことは人に話すなと念を押されていたので私は「何のことですか?学校があるので失礼します。」と答えその場を去ろうとした。すると「学校?そうでしたかそれは失礼。ちなみにどこの学校です?」と聞かれたので「私立茜の森学園ですけど......」と言うと大地の表情が一瞬曇った。そして「聖茜会ですか。では百条会と言えば解りますね?」と言った。その直後頭上で一気に魔力が収束したのを感じ後ろに飛び退いて回避する。私が着地するのとほぼ同時に今までいた場所に岩が落ちる。「これを避けますか。それなりに力はあると。」と大地は言い手元に柄と鍔が変わっている日本刀を出す。私はその術の高度に驚いた。「あなた......何者なの?」との問いかけに大地は「わしは百条会幹部で土属性魔法を使用出来て人には現代の侍と呼ばれてますわ。」と答える。金属の精製には高度な技術を必要として精製魔法の中では最も魔力を消費する術で使える者は少ないと瑞希から聞かされている。「わしらに協力する気は本当にないんか?」と大地に聞かれた。もちろん私は「はい。私にこの力を与えてくれたのは瑞希さんですから。」と断った。すると大地は「そうか。そこまで言うならその力を試させてもらおう。」と言って地面を蹴った。その巨体からは想像もできないほどのスピードで距離を詰められる。そして大地は切先が最短の弧を描くように私を切りつける。私はその攻撃を空間をねじ曲げることによって躱す。するとその直後私の足元の地面が揺れ石柱が私を突き上げる。これは躱せずに空中に放り出される。私は攻撃を受けるのを覚悟して空中で詠唱を始める。私の足が地面につく頃大地がこちらに向かって走り出す。「グラビテイションハンマー!」私は大地に向けて詠唱を終えた魔法を放つ。その瞬間大地の膝が地面につく。「術の練度もなかなかのものだ。動くことすら出来んよ。」と言って大地は日本刀を消した。そこで私は魔法を解除する。すると大地は「おたくの強さは本物ですね。でも油断してたら死を見ることになる。」そう言い残して去っていった。
私は学校についてから由乃と祐にさっきの事を話した。すると「それで、理事長には言ったの?」と由乃に聞かれた。私が「教室に来る前に由莉さんには言ったよ。」と答えると由乃は「それなら大丈夫だね。」と言って席についた。
授業が終わって私達は部室に向かった。部室のドアを開けるとそこには瑞希と由莉がいた。「来ましたね。貴方達にはこれから聖茜会としての任務を行ってもらいます。」と言って瑞希はこちらに歩み寄ってきた。「貴方達に与える任務はGrimreaper壊滅です。」瑞希によると百条会も動き出している以上行動は早い方がいいと言う。そして、今こちらの世界では禁術が非常に進歩していて広がりつつあるそうだ。そのため私達は瑞希達の支援も受けつつまずは情報を集めてGrimreaperの本部の位置を突き止めないといけない。そして敵戦力の把握、その後突入という流れで進めるという。「で、でも私達はまだ......」と由乃が言った。すると祐が「由乃、確かに俺達はまだこの世界のこともあまり知らないし術も見直さないといけないことが沢山ある。でもどうせやらないといけないなら早い方がいいだろ?」と言い由乃もしぶしぶ納得した。「では、貴方達には明日から情報収集を始めてもらいます。」と言って瑞希は部室を出ていった。
その後少しだけ戦闘訓練をして私達は帰路についた。




