第3話 高等部での出会いと再会
私が初等部に通っていた2年間は魔法を使わない戦闘訓練と空間魔法による武器の取り出し訓練をした。瑞希達が言うには空間魔法とは空間を創り出したり、既存の空間を操ることが出来る魔法だそう。空間魔法による武器の取り出しは自分が今いる場所と武器が存在している場所を新たな空間で繋ぐことによって成り立っている。それを習得するまでに約一年半もの月日が流れ私は中等部に通いだした。中等部に入学する頃にはそこそこ力をつけてきてはいたもののまだ攻撃魔法は使えなかった。中等部の入学式が終わったあと私は瑞希に呼び出され理事長室まで行った。
「中等部入学おめでとうございます。貴方を
呼んだ理由についてはこれからお話しましょう。」と瑞希は言った。そして「ありがとうございます。それで私が呼ばれた理由ってなんですか?」と私が聞くと瑞希は続きを話し始めた。「私達が調べた結果貴方にはもう一つの特殊な能力があります。」私には空間属性魔法の他に火属性の呪法に匹敵する威力を誇る力があると瑞希が言う。「この能力の使用時に瞳の色が紅く輝くために私達はこの能力をイグニスアイと読んでいます。」と瑞希は続ける。瑞希との話がひと段落ついた頃理事長室に一人の研究員が入ってきた。「僕が今日から君の担当になる戸神です。」と研究員がいうと瑞希が「ではあとの事は彼に一任していますので頑張ってください。」と言った。そして私は戸神さんに付いて学校の地下にある簡易研究室へと向かった。
研究室へ向かう途中私は気になっていたことを聞いておくことにした。「戸神さん、魔法と呪法ってどう違うんですか?」と私が言うと「そうですね、おもに威力と魔力消費量が違います。呪法の方が威力が高い代わりに魔力消費量も多いです。厳密に言うともっと違うんですけどね。」とわかりやすく教えてくれた。
地下に降りる頃「では、これからの事について話しておきますね。」戸神さんはそう言って話し始めた。「まず空間属性の攻撃魔法を覚えてもらいます。そして次はイグニスアイをマスターしてもらいます。攻撃魔法は一年で残りの二年がイグニスアイです。」と言われふと気になった事がある。「イグニスアイをマスターって?」と私は聞いた。すると「そうですね、はじめはイグニスアイ状態に入ることから始めます。そして次が術の行使です。説明がまだでしたね。イグニスアイとは火属性の術が使える状態の事を言います。」と戸神さんが言ってある部屋の前で立ち止まった。そして「ここが君の訓練を行う部屋になります。」と言ってその部屋に入っていく。
「これから三年よろしくお願いしますね。」と言い少しの説明を受けて私の訓練が始まった。
それから三年が経ち私は高等部へ入学することになった。私は入学式を終えて教室へ向かった。
教室で自分の席について担任の先生を待っていると「ちょっといい?私は浅原由乃。あなたは?」と声をかけられた。声のした方を見ると黒髪で短い髪の少女が立っていた。「私は山越アリスよ。よろしくね。」と答えると「よろしくね!アリス。」と元気な答えがかえってくる。そんなやりとりをしているうちに担任の先生が教室に入ってきた。「おーい、席につけよー。」と聞き覚えのある声がする。それもそのはず担任は五年前瑞希と一緒にいた由莉だった。
HRが終わったあと由莉から呼び出されて職員室の前まで来ていた。すると後ろから「あれ?アリス?どうしたの?」と由乃に声をかけられた。「私は先生に呼び出されたの。あなたは?」と私が聞くと「そうなの?私たちもよ。」と由乃は答えた。その由乃の隣には茶髪で眼鏡をかけた少年が立っていた。「隣の人は?」と聞くと「俺は深谷祐だ。お前の事は由乃から聞いてるよよろしくな。」という答えが返ってきた。とりあえず私達は先生のところに行くことにした。
私達が先生のところまで行くと「おお!来たか。もう三人とも仲良くなっていたんだな。なら話は早い!」と言われ私達は状況が全く理解出来なかった。「どういうことですか?」と由乃が聞いた。すると「お前たち三人にはある共通点がある。そこで私が顧問を務める奇術部に入ってもらう。これは瑞希からだ。」と言われ入部届をその場で書かされ部室へと連れていかれた。
部室に着いて詳しい話を聞いたところ由乃は風属性の呪法を使え、祐は火属性と土属性の魔法を使えるのだと言う。近いうちにこの三人でチームを組み任務にあたることになるとも言われた。そしてこの部活は術や戦闘技術を磨くための部活で特別な部室が用意されているらしい。活動は明日からだからもう帰ってもいいと言われたので私達は家に帰って休むことにした。




