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巨大ロボに乗って幼馴染みに告白し続ける話  作者: みつつきつきまる


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第63話 幼馴染みと長い夜①

「今日も泊まっていくから!」


 早々にADMを片付けて、部屋へ戻って来て穂乃果がそんな宣言をした。


 早く片付けて触らせてもらおうなどと言いつつ帰って来たものの、今になって面と向かって『おっぱい触らせて』とは言えず、どうしたもんかと頭を悩ませていたところでこの宣言なので、戸惑ってしまう。


「泊まるの?」


 泊まるのは決して初めてではないし、どういう訳か下着の予備は置いてあるから準備は出来ているのだが、今日なのか、という気持ちはある。


 改めて穂乃果に告白した日であり、バストサイズに関してなぜか文句を言われた日であり、触ろうか触るまいか逡巡した日であり、やっぱり触ろうと決心した日でもある。どういう日だ。


 そんな、僕の情緒がおかしくなりそうな日に、泊まる、と。


「いいでしょ?」


「いや、いいけど」


「だったら決まりー!」


 嬉しそうに言う穂乃果。明日は日曜日だからいいんだが、問題が一つある。


「今日母さん達帰って来ないんだけど」


 新メニューの開発だとかで、店の二階の居住スペースに泊まり込むらしい。


 僕がそう言うと、嬉々としてスマホで志保さんに連絡し始めた穂乃果の動きがぴたっと止まる。目を見開いて僕を見ている。


「・・・隼・・・チャンスじゃん」


 チャンスって何だ。


 チャンスって思っていいのか。穂乃果にとってはピンチじゃないのか?


「私のおっぱいを触るチャンス」


 いや、それは今すぐにでも。


「隼は度胸がないから、時間が必要でしょ?」


 ぐぬぬ・・・確かにそう。確かにそうだったけども。それは過去の話。


「・・・時間なんか必要ないぞ」


 今日の僕は違うぞ。タイミングを逃しただけで、決心はもう済んでる。


 穂乃果と対面して、手を伸ばす。手が震えてるけども、確実に穂乃果の胸に。


「まーまー、慌てなさんな」


 さらりと避けられる。


「時間はいっぱいあるんだから、まずは晩御飯食べようよ」


 そうだな。決心は済んでるものの、焦りすぎだな。勢いで触ったら暴走する危険性すらある。そのために冷静になる時間は必要か。


「そうか・・・そうだよな。うん。まずは晩御飯にしようか。何が食べたい?」





「ハンバーグが食べたい!」


 という穂乃果のリクエストを受け、ひとまず仲良く買い物に。


「これ、やっぱり新婚みたいだよな」


「そうだね。新婚だったら毎日こんな感じなのかな」


 そんな事を言いながら僕が持つカゴにいろいろ放り込む穂乃果。基本的にお菓子ばかり。


 そんな僕の表情を読み取った穂乃果。


「夜は長いんだよ~。今夜は寝かさないよ」


「言い方言い方」


 朝までゲームするとか、朝までアニメ見るとか、そんなのだろ。朝までベッドで激しい運動するとか、そんな意味にも聞こえかねない言い様はやめような。


 そんな事もありつつ、一晩では処理しきれるとは思えない量のお菓子やらジュースやらを買い込み、ついでに晩御飯のハンバーグの材料を買い込んで家に帰る。もはや晩御飯がついでなのか。


 それから二人でキッチンで並んでハンバーグ作り。ピンクのフリフリエプロンを身に着けた穂乃果が一人で作ると言っていたのだが、二人で作った方が楽しい。


「ほら見てー。ハート型」


「こっちは星形だぞ」


 それぞれ歪なハンバーグを見せ合う、なんて平和で幸せなひと時。実はもう結婚してる次元に来てたりするんだろうか。


「じゃあ焼くのは穂乃果に任せるよ」


 妬くのも得意だしね。


「だったら隼はサラダ作っておいて」


「はいはい」


 サラダだったらレタスかな。今日は買ってないけど、冷蔵庫には入っていたはず。


 記憶通りに冷蔵庫に入っていたレタスを取り出し、ぺりぺりとちぎって皿に並べる。あとはミニトマトがあったから、それも添えて。


 あっと言う間に作り終わったサラダをダイニングテーブルに置いて、キッチンに戻る。


「ふふ~ん♪」


 フライパンを前に鼻歌を歌いながら上機嫌な穂乃果。


 可愛い・・・愛おしいな・・・


 この幸せを噛みしめたい。


 しみじみ思った僕は、穂乃果を後ろから抱き締める。細いおなかに手を回して、強すぎず、弱すぎず。髪に顔を埋めると、甘い匂いとかすかに汗の匂い。それと焼けるハンバーグの匂い。


「んー?どうしたの?」


 ハンバーグの焼け具合を見ながら言って来る穂乃果。嫌がっている様子はない


「ダメ?」


 僕はいつまでも臆病だから、確認してしまう。


「ダメじゃないけど・・・」


 あまり色よい返事じゃないな。何か気に障る事があったかな?


 そんな不安をよそに、穂乃果がちらりと振り向いた。


「チャンスだったんじゃない?おっぱい触るのに」


「むぅ・・・確かにそうだったかも」


 もうちょっと手を上に持っていってれば、後ろからむにっと行けたかも。そんな事を当人に指摘される不思議。


「ほら、度胸が無いから時間かかるでしょ?」


 ぐうの音も出ない。決心したはずなのに結局はこうなんだな、僕は。


「でも、後ろからハグされるのもドキドキするね」


 僕だってこれだけで多大な勇気を振り絞っただけに、これで充分に満足なんだけどな。そうは言っても、今日は決心したのだからいずれその膨らみを手にしたい。時間はかかりそうだけど、まだまだ夜は長いのだから。





 






 


 

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