案内
おばあちゃん…!? どういうこと…? え、だっておばあちゃんは死んで……。
「困惑されるのも無理はありませんね。一旦頭の中を整理しましょう」
和樹さんは立ち上がり、手を差し伸べる。
「まず、私達は花嫁を迎えに行ってました」
「私はそれを見て異界に引き込まれた…」
私は手を握り、立ち上がる。
「そうですね。唯様は鈴の音が聞こえる招待者でした。引き込まれたのは私達を見たことにより異界への扉が開いたのでしょう」
招待者。あの鈴の音はそうだったんだ。
「あの…何で私が招待者なんですか?」
私達は襖の所まで移動する。
「それは花嫁様が珠子様だからです」
「え!?」
おばあちゃんが…花嫁…? 何でおばあちゃんが死んでから迎えに来たの……?
何でおばあちゃんが花嫁に選ばれたの…?
色々な疑問が頭を巡る。
襖を開けると、仮面を被ってる狐が待機していた。狐は私を見て、耳をピンとさせている。
「お目覚めになられたのですね。珠子様が唯様の状況を今すぐ把握したいと」
「分かりました。すぐに向かいます」
和樹さんは私の手をそのまま握りながら、前へと進む。狐は頭を下げている。
「あの! 何でおばあちゃんなんですか?」
「話程度にしか知らないのですが、珠子様は一度異界に迷い込んだことがあるそうです。そこで信様と出会ったそうです」
私は言葉も出ないほどに驚く。
そうか。おばあちゃんもここに来たことがあるんだ……。だから忠告を……。もしかしてあの古傷も異界で負ったのかな…?
和樹さんは襖の前で止まる。
「ここに珠子様はいます。お話は本人から聞いた方が早いでしょう」
彼はそう言って笑いかけてから真剣な表情になった。
「珠子様参りました」




