本当に珍しい話は人が共感できない
私は幼少期から、練習していない物事が急に上達することがあった。そして、その上達は2週間ほどで急に消える。上達したことが夢のように、「無かったこと」になるのだ。
実に気持ち悪い。自分の意思ではない何かに、体を操られているようで気味が悪かった。
それに加え、私は人の表情の変化にとても敏感で、対面であれば、誰がどんな言葉を求めているのかが分かる(原因はわからない。気持ち悪いから、危機的状況以外で使わない)。
だから私はその能力を使い、入った少年院で少年たちから支持されるリーダーになった。その上で、私が少年院を出るころには教官も泣いてくれた。
◇
これらの話は全て事実だ。――が、多くの人は虚偽に見えるはずだ。このような話は、自分をすごく見せたい人間が話を盛って、嘘を吐くときによく使う。
私の話はそのパターンに酷似している。
しかし、事実は変わらない。
全て本当の話だ。
誰が何を言おうが、事実は変わらない。
私は自慢をしているわけではない。私がいま話している内容は、「本当に孤立している人間の話は、共感どころか、嘘として扱われる」という問題の提示だ。
私は、みんなが悪いと言っているわけではない。
本当の情報が海の底に沈んでしまっては、科学の発展やその人のケアが遅れてしまう、という「損失」の話をしている。
私はこの知肉を書いているが、このエッセイの目的は、自慢でも、自分の力の誇示でも無く、「知識の共有」にある。
この知識の共有は、「客観性に限りがある1人の個人の力ではなく、情報の共有によって、みんなで問題を解決しよう」という、私の個人的な見解によってなされている。
私は個人に過ぎず、みんなの敵ではない。
つまり、「この話も人によっては嘘に見える。そのとき、何らかの損失が起きている」という話だ。




