決行
皆が寝静まった夜。寝室で、ペディはルシアンの隣でずっと眠らずにいた。今なら、ルシアンを刺せる。だが、これでよいのだろうか?ギロティーニュの中でずっと暮らしていれば誰も血を流さずに済むかもしれない。しかし、ペディには帰るべき場所、果たすべき使命があるのだ。彼女は心でこう唱えた。
清廉なる心を人々に取り戻す。
その瞬間ペディは止まらなかった。彼女は寝ていたルシアンの胸を、ナイフで一突きした。その瞬間、血が溢れた。ルシアンは悶え苦しみ、裏切ったのか・・・、と最後の一言を残して果てた。まだ血は噴き出していた。その止めどなく流れる赤色に、ペディの興奮が止まらなくなってしまった。そのため、まるで踊り狂うような叫び声を上げてしまった。その声に侍女がかけつけると、叫び声を上げた。ペディは、ハッと我に返り、蛮族に襲われたと取り乱してみせた。
翌日、王室で問い詰められた。
なぜ止められなかったのか!
申し訳ありません。突然、蛮族に襲われたので。
刺した者は北方の蛮族らしいじゃないか。国王代理として、掃討作戦の命令を出すのだ。
この命令を出せばカイルとの同盟を破ることになる。しかし、王室で泣き崩れる王族の前に、下さざるを得なかった。ペディはギロティーニュ軍の大将を呼び出し、北部の蛮族を掃討し、首謀者を捕らえるように命じた。
ペディは命令を出したあとも大きな葛藤を抱えた。そして、これは成り行きなのだと納得するしかなかった。




