ギロティーニュの街
ペディは、一息ついて外へ出てみると、ここが改めて大きな街であることがわかった。城の前の立派な門や、先の方まで続く火の灯り、そして泉のような堀。すべてがギロティーニュの権力の象徴であった。しかし、これが、農地接収で得た風景だと思うと、むなしく思えた。しかし同時に、ここに清廉な心を人々に与えられるのか、一抹の不安を覚えた。
ふと、執事にエスコートされ、ニコラと共に馬車で連れて行かれた。先ほどまでは気づかなかったが、歩く人々はボロい服を身にまとい、フラフラとさまようものばかりであったのが気になった。
ニコラよ。あれは何だと思われるか。
おそらく貴族どもの召使いか何かでしょう。金はたくさん持ってるが、一人でため込んでしまってるから、ああいう人たちにはお金が回ってこないんじゃないでしょうか?
ニコラも鋭いな。
光栄でありますよ。
しばらくすると馬が止まり、ギロティーニュの兵士にエスコートされた。
本日はこのお屋敷にお泊まりいただきたいのです。
苦しゅうないぞ。
何か仕掛けてはあるまいな。
滅相もありません。
先にニコラが入って問題ないことを確認したのち、屋敷の寝室へと向かった。
着替え、見るでないぞ。
失礼しました。
ニコラは一旦外へ出て、ベディがよいと言うまで待ち、寝室へ入った。
私はソファで十分なので気兼ねなくお休みください。
すまないな。私も疲れた。寝るとしよう。
初めてギロティーニュの街で夜を明かした。




