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19話:魔物退治-2

「と、言う訳で、僕らちょっと、出掛けて来るから。」

「そうか、スー、すまねぇな、俺が忙しいばっかりに、お前が外へ出れなくて。フウカ君、こいつをよろしく頼むぜ。」

ダズは拠点の工事であちこち駆け回っているようだった。住民も増えてきたようだし、ここは活気が合っていい雰囲気だ。

「よろしくって…どういう意味だよ?」

「お前、結構無茶するタイプだろ、この前の件だって…」

その言葉を私は遮る。

「大丈夫ですよ、スーさんの手を煩わせるような事にはならないと思いますから。私が全部…」

「おい、それじゃあ僕が行く意味が無いんじゃないか!?」

食い気味でスーが怒鳴る。まぁ、間違ってはいない。だいたいそのつもりだ。

「ハハ、本当に仲がいいんだな。スーにもいい相棒が見つかってなによりだ…」

ダズに見送られ、私達は森の奥へと進んだ。


【一閃】!

「本当に僕の出番が無くなりそうなんだが…」

「言ったじゃないですか、スーさんの手を煩わせないって。」

予定通り、スーの力を借りずとも私は魔物の駆除を進められた。

「何より、敵を見つけた瞬間の反応速度が違い過ぎて、手が出せないんだよなぁ。はて、どんな環境で過ごしたらそんな一瞬で…。」

「この身体がとても扱いやすいんですよ。それに、どんな環境も何も、私はまだ生まれて十数日ですが…?」

「僕はそこから怪しいと思っているけどね?最初に会った時も、生まれてすぐの技量じゃなかったし。」

「うーん…それについてはノーコメントとしておきます…。」

…割とバレているようだ。いつかは彼には話さないといけないな、と覚悟した。

私は逆に、訊きたかった事を訊いてみる。

「そういえば、スーさんの分身体…人間の街にいる分身体は、普段何をしているんですか?」

「んー?そういえば、言ってなかったか。一応、冒険者をやってるよ。元・主人との冒険が忘れられなくてね…」

「そうなんですね。」

「冒険者には、DからA…あと規格外のSの、5段階のランクがある。向こうの僕はBだから、そこそこ強い方ではあるよ。Aランクなんて1つの街に5人いたら多い方、そのくらい貴重な存在だし。」

「へぇ…私もなってみましょうかね、冒険者…。」

「まぁ、オススメの職の一つではあるね。実力さえ認められれば、0からでも信用を得やすい職業だ。」

「なるほ…あっ」

【一閃】…

仕留めそこなった。敵はトレント。

【未定 Lv.161(161)】

スーも戦闘態勢をとった。だが、私の方が早い。

【疾風撃】!

同時に、【雷撃】!

「嗚呼…」

倒木。今回もスーには手出しさせなかった。

魔物達の屍骸は全てスーに渡している。自分が育つより、スーに強くなって貰った方が、プラスになると考えている為だ。

「今のは行けたなぁ…僕、やっぱり結構鈍(なま)っているみたいだ。」

「スーさんは本当に見てるだけで良いんですって。ただの付き添いなんですから。」

「いや、そうは言ってもだな…」

「お散歩気分で居て下さい。」

「折角外出出来たのになぁ…。」

「まぁ、もし…」

と、話していた時、突如、轟音が鳴り響いた。

「っ、なんだ!?」

咄嗟に、私はスーを抱きかかえ、飛行の体制に入る。

「見に行きましょう!」

「え、おい、」

「落ちないで下さいね!」

そう言って私は、天へと高く飛ぶ。

視界を遮る木々の更に上へ出た時、私達は信じ難い光景を目にした。

「も、森が!」

左後方、山の麓側の森の一部が荒れ地と化している。私は旋回し、破壊された木々の方へ向かった。

第19話です。

前回とうってかわって平和回…でした(過去形)

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