再会・伍
「さあ・・・・・・黄鳳、見せなさい。黄帝の《証》である《杖》を────」
「杖?」
「私がお前に与えたモノよ」
「そんなの、貰った記憶ないけど。なにそれ、その《杖》って」
記憶を辿ってみても、貰った記憶などない。
「それぞれの神が、それぞれ違う《杖》を持つ。神にとって《杖》は強大な力を抑えるための『鍵』。──後継者を産んだ神は自分の子へと《杖》を託す。親から子へと代々、受け継いでいくモノ・・・・・・」
お前にとっては、と彼女は言葉を続けて紡ぐ。
「杖は《証》の〝ひとつ〟・・・・・・本来は次代の『神』という《証》。けれど、お前にとっては《証》のひとつとして与えられた《杖》よ」
紡ぎながら、再び力の玉を出現させる。
「お前はすべての神を統べる者の息子! 証を見せなさい、黄鳳!!」
「ちよっ・・・・・・まっ・・・・・・!」
ザッと一歩さがる薙。
その時、
『・・・・・・・・・・・・よ』
脳裏に直接届く声。
『我が息子よ。────の息子よ』
(ナンダッテ・・・・・・?)
息子はわかるが、何の息子と言ったのかは聞き取れない。
──と、
「────あ?」
ザワリと身の毛が弥立つような感覚に襲われたと思った次の瞬間、左手の掌から〝何か〟が現れだす。
「あ゛っ、あ゛あ゛あ゛ッ、あ゛・・・・・・あ゛、う゛・・・・・・ッ!」
掌から現れだしたモノの痛みに悲鳴をあげながらも薙は、視界に〝そのモノ〟を見た。
水晶の中に鈴がはいった、その下には小さな真珠があり、長さの違う紐が四本ついているソレは──《杖》だ。
杖の下には・・・・・・地面の方には両刃がある。杖は薙の目の前に降りてくる。
「これが・・・・・・《杖》」
手にとり、マジマジと見ながら呟く薙。
「それが《証》──私がお前に継がせた黄帝の《証》・・・・・・さあ、私を殺しなさい!!」
出現させていた力の玉が薙に向かって放たれ、ドンッという音がそこに響いた。




