23 意外な人物
ギルドのベンチ。
外は弱い雨。
いっそ土砂降りなら清々しかったのかもしれない。
隣には魔法知識の宝庫、リリィ・マクマイン。
俺の左手首にはクリスタルが2つ。
ここまで2週間足らず。良いペース。
心配事が無いわけではないが……
魔王ディレイン直属の部下、グラストミア。
自分の身の丈程もある大剣を操る少女。
ほとんど本気を出した俺と渡り合った。
魔王軍の中でも、相当の実力者のはずだ。
あいつを従える魔王。
どんな奴だよ……
「ようよう青年。
どーうしたんだあぁ?
俺様の声が聞こえないのかあ?」
心配事はもう1つ。
昨日はギルドに帰ってきて、
ろくに飯も食わずに寝た。
そして今日。リリィが支度を終え、部屋を出たところで事件は起こった。
『そこの女。
最近クリスタルを集め回ってる奴を知らねえか』
『ああ、それなら…………』
心優しいリリィは、素直に俺のところへ変質者を連れてきてしまったという。
「どうしたあ?俺様の殺気にびびってんのかあ?
ふは、はははははははは!!!」
めんどくさっ。キモいとかウザいとかあるけど、
何より面倒くさいこいつ。
「あの……おたく誰?」
「ああ? 知らねえのかお前。
これだから田舎モンはよお……」
早く話せよもおおおおお。
イラつく奴だなあ。
「俺様はなあ!
700年ぶりにこの世界に現れた<暗殺者>だあ!」
……ん?
ええっと。どういうことだ?
リリィ?
「それが……
自分は暗殺者だって言い張ってるんですよ。
ギルドマスターにきいたら、2人目は現れてないって言ってました」
「言い張ってるって言うんじゃねえ!!
本物の暗殺者だっつってんだろ!!
2人いねえのは当然だあ!
俺がこの世界で唯一の暗殺者だからなあ!!!」
こいつはアホだ。果てしなく。
リングの存在を知らないのか。
リングを使えば、俺が暗殺者なことが一瞬でわかる。
さて、現実を教えてやるか。
「あと、面白そうだから相手してやれとも言ってました。
身分証明はできないようにしとくからって……」
俺に恨みでもあるのかあの爺さん。
こんにちは
小夜寝草多と申します。
第2部完結!
って感じです。
皆さんはどのキャラクターがお気に入りですか?
こんなキャラクターがいたらなあ……というのもあるかもしれませんね。
感想やご意見お待ちしております。
ここまで読んでくださりありがとうございます。
これからもよろしくお願いします。




