21 戦慄
メキメキと嫌な音を立て、
広場の地面の石が持ち上がる。
この都の全てがあいつの味方で武器。
厄介だな。
「リリィ、お前は自分の防御に徹しろ」
「……はい」
今回の戦いは、リリィには不利だ。
単純なパワー。スピード。ここに魔法は介在しない。
それに、俺だって試してみたい。
俺自身の限界を。
「死んじゃえ!」
「死ぬかよ!!」
石の雨が降り注ぐ。
この程度で殺せると思うな。
相手より高く飛び上がり、短刀を抜き叩き込む。
「おっと、あっぶな」
「腕で刃物防いでんじゃねえぞ化け物!」
本当に厄介だ。
クリスタルが人の形をして都を作る。
面白い。
「次は殺す」
「さっきから物騒だなあおい。
死なねえからって調子乗んなよ」
短刀を全力で投げる。
風を切る短刀は、一直線に大道芸人の頭へ。
「うっ!」
「次ぃ!」
投げた短刀に追いつき、1撃目を回避した相手にもう1度投擲。
これも避けるのか。すげえすげえ。
「調子に乗るなっ!!」
拳が俺の顔面目掛けて飛んでくる。ラッキー。
「はい捕まえた。
地上へようこそ」
「なっ……!
くそっ、離せ! 離せよ!」
暴れる暴れる。
後ろをとったから意味無し。
「おとなしく…………!」
ゾクリ。ひどい寒気。
思わず飛び退く。
まだ何か奥の手が?
「……うぐっ………………」
大道芸人がゆっくりと倒れていく。
……背中。
大道芸人の背中に、深々と大剣が刺さっていた。
「ユウタさん、あっちに!!」
リリィの声に弾かれるように顔を上げる。
「あれ……
外しちゃったかあ。避けんなよな」
この状況にはあまりにも不釣り合いな落ち着いた声。
女。
上下黒い衣装。ゴシックロリータというんだったか。
露出している肩と脚の異様な白さが、
この少女の異常さを際立たせる。
隈のできた目の下、灰色の髪。
気持ち悪い。そういう印象。
「まあいっか。
<鍵>は回収できそうだし。
はじめまして、僕はね」
あべこべな一人称。
言ってることも意味不明。
<鍵>ってのはクリスタルのことか?
わからない。何が起こってる?
だが、1つだけはっきりとわかる。
こいつは
「魔王ディレイン様直属の部下、グラストミアっていうんだ。
よろしくね」
敵だ。
こんにちは
小夜寝草多と申します。
戦闘シーン難しいです。
その一言に尽きます!
ここまで読んでくださりありがとうございます。
これからもよろしくお願いします。




