報告
授業が始まった日の食堂には、当たり前のように親しい方々。
リヨール君、ミーレイ様、フォーリア様、ダリウス殿下。
ピカイチに高位な皆様の中に、当たり前に私がいることに、もうだいぶ慣れてしまっていることに、今更気がつく。
ミーレイ様とリヨール君から伝わっているのだろう、フォーリア様とダリウス殿下の纏う空気も少し重い。
「それで」
ミーレイ様が口火を切る。
「ごめんね、言いたくないかもしれないけれど、聞かずにはいられない」
うん、そうよね。
フプリーも覚悟していたし、1人で抱えきれないところがある。
けれど、どこまで話すか、ちょっと迷ってる。
「外交官?」
フォーリア様の一言に、フプリーは目を伏せて首を振る。
横で、ダリウス殿下が少し驚いていたようだ。
「…全部お断りしました」
「全部?!」
4人の声が揃う。
「全部というのは?」
リヨール君が促す。
「春休みに帰領したら、婚姻のお申し込みが3件ありました」
ヒュードル様の他に、メルト様と、ディーン様から。
「でも、全員お断りしたのよね。では、じゃあ…」
「ダニエル先輩を選ぶの?」
リヨール君の言葉に、ちょっとびっくりした。
そうか、そういうふうにも見えるのね。
フプリーはちょっと笑って首を振る。
「ダニエル先輩からはお申し込みはなかったですよ」
「コチラから申し込めば良い」
当たり前のように、フォーリア様がいう。
「申し込まないです。お断りしたお三方が嫌で、ダニエル先輩が良いというわけではないのです」
「触られたくなかったか?」
ダリウス殿下からの指摘。
何それ?と、他の3人が王子を見る。
「いや、選べないというからさ」
それで?と、先を促される。
「嫌じゃないです、皆様。でも、お断りしました」
ちょっと、声が震える。
ダメダメ。
悟られないように、ちょっと咳払い。
でもきっとバレた。
「…そう」
とだけ、ミーレイ様が言う。
そして、フォーリア様からの問い。
「婚活はまだ続く?」
フプリーは首を振った。
「私には、まだ早いみたいです」
そう言うと、横からダリウス殿下の手が伸びてきて、私の頭を掴む。
「まだ小さいしな!」
!!!!!
ひどい、でも、私は大きくなれるのかなぁ。




