↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
フプリーは逃げ切りたい  作者: サンガツワサコ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

22/52

ローザのお茶会③

ミーレイ様のアドバイスを受けながら、ローザは国立学校の二人を友人達に紹介していく。


もちろんその間、フプリーはディーン様とお話しする事はできない。


そして、何故だろう?


このお茶会は、大半がお友だちだから、その必要は全くないのだけど。


右にダリウス殿下、左にフォーリア様。


ええーと。何故?


私がお茶会に参加した場合、毎回このフォーメーションなの???


ただ、毎回お世話になっているのは確かなので、「解散!」と言いづらい。


ちなみに、ミーレイ様がローザに付いているので、いつもエスコートしているリヨール君は魔法陣コースの男子と共に、寮生達と歓談している。


その輪の中から、

「フプリー、手伝って!」

と、秀才ダニエル様の声。




何を?と思いながら立ち上がれば、当然という顔をして、ダリウス殿下がエスコートしてくださる。


いや、お茶会ではいつも横にいる都合上エスコートしてくれますけどね?

今日は大丈夫なのですよ…


………言いづらい。


王子は王子だから、エスコートは当然だと思ってくれてるのだろうけども。

ちなみに。

フォーリア様のエスコートには、リヨール君が颯爽とやって来てその手を取っている。

…慣れている。流石。



何をしているのかと思ったら、ダニエル先輩がひよこを動かしていた。


ひよこ…下手くそです、先輩…


魔法陣で描く絵も、上手い下手があるのか。


普段、絵を担当するのはフプリーなので、その事実には気づかなかった。


お茶会がちょっとした研究発表会のようになってしまったが、この魔法陣は全く実害がなく、夏に行われる文化祭で出展しようか、という話も出ているから、ここでみんなの反応を見るのも悪くない。


「フプリー嬢は魔法陣の研究をされているのですね」


フォーリア様が左隣に居なかったタイミングにお声がけいただいた。


銅色の髪は少し伸びただろうか。優しい眼差しに嬉しくなる。


「はい。ダニエル様とは同じ研究班で学ばせていただいてます」


「ディーン様の専攻は外語でしょうか」


フプリーは国立にどのような専攻コースがあるか知らないが、ふと、兄の言葉を思い出した。


「ええ、外語も取っています。国立はいくつかのコースを同時に専攻できますので、外語だけではないのですが」


フプリーの手元を見ながら、穏やかに話す。


「魔法は基礎しか学びませんでしたが、魔法陣は少し、数学に似ていますね」


私もそう思う!


思わず、パッとディーン様を見た。


榛色の瞳と目が合って、ドキりとする。


「数式のようですよね、僕もそう思います」


弾むように応じたのは、ダニエル先輩だ。


「魔法陣の要素を組み換えれば、しっかり理屈を返してくれる。魔法陣は裏切りません」


ちょっと、メルト様みたいになってる。


「ダニエルさんは将来、研究者系の王宮魔術師になられるのでしょうか」


「はい。ウルマ様の研究室からお声がけをいただいております」


「ウルマ侯爵家と言えばメリッサ様ですね。筆頭魔術師の弟子とは!将来を期待されていますね」


筆頭魔術師の弟子?!


初耳です!ダニエル先輩!!


その場の皆が、わぁーっと、盛り上がった。


「僕は研究ができるなら、どこでも良いのです。幸い、自由度の高い研究室からお声がけいただけたので、このお話は受けるつもりでいます」


そうか。やっぱりダニエル先輩は王宮魔術師になるよね。


「ダニエルはちゃんと考えているよなぁ。俺なんて、なんとなくの魔法陣コースだから、将来は白紙のまま。可能性の塊だよ!」


ローザの班の先輩にあたるスワロ男爵家のヴァルターがため息をつく。


「ヴァルター先輩はまだもう一年あるじゃないですか」


ダニエル先輩はヴァルター先輩と同年でも、飛び級して先に卒業するのだ。


「凡人と秀才の差だね」

と、ヴァルター先輩は肩をすくめる。


自称「秀才」はフプリーにだけ名乗った訳でもなさそうだ。


「凡人は秀才になれるだろうけれど、努力し続けることができるのも、ある意味では、天賦の才なのかもしれませんね」


……ん?

フプリーは一瞬、ディーン様の言葉の意味が分からずにいたら、耳元でダリウス殿下が子ども言葉に翻訳してくれる。


ちょっと!ちゃんと考えればわかります!!!


フプリーはムムッと口を尖らせた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。