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盗賊クエスト : フォルト

読んでいただきありがとうございます。


日本語にはまだ不自然な部分があるかもしれません。


もし誤訳や不自然な表現などがありましたら、コメントで教えていただけると嬉しいです。


これからもよろしくお願いします。

「お前も見ただろ。あの盗賊たちは死体を遺跡の中へ運び込んだ。なら、その死体を――」


カチッ


アウエルの足が止まった。


足元を見る。


淡い光が広がっている。


魔法陣。


次の瞬間、眩い光が溢れ――


アウエルの姿は消えた。


闇。


光はない。


音もない。


アウエルは素早く体勢を整え、周囲を見回した。


……転移陣か。


どうやら遺跡内の別の場所へ飛ばされたらしい。


通路を見渡す。


何か手掛かりは――


その時だった。


背後。


危険。


反射的に身体を横へ流す。


ドォン!!


直後、巨大な一撃が背後に叩き込まれた。


アウエルは即座に振り返る。


そこに立っていたのは、二メートルを優に超える巨漢だった。


スキンヘッド。


上半身裸。


鋼のように盛り上がった筋肉。


男は口元を歪めた。


「へへっ……速ぇな」


男は構えると同時に突進した。


左拳を引き絞る。


そして――


振り下ろす。


「敏捷強化」


アウエルは加速し、紙一重で回避。


拳が床を砕いた。


轟音。


石片が飛び散る。


……一発でも貰えば終わりだな。


考える暇もない。


今度は右拳。


空気を裂きながら迫る。


アウエルは再び躱す。


だが男の笑みは深まるばかりだった。


腰を捻る。


肩を落とす。


そして――


突進。


まずい。


空中だ。


避けられない。


ドガァン!!


肩からの体当たりが胸へ直撃した。


アウエルの身体が吹き飛ぶ。


地面を転がった。


男は豪快に笑った。


「ハハハ! 速いだけで勝てると思ったか?」


アウエルは胸を押さえながら立ち上がる。


再び対峙。


男が駆ける。


左。


アウエルは回避。


右アッパー。


身体を反らして避ける。


そして刀を抜く。


狙いは目。


鋭い刺突。


しかし男は首を傾けただけで躱した。


続けて両手を組み、


振り下ろす。


アウエルは後退した。


だが。


踵が壁に当たる。


逃げ場がない。


男はさらに踏み込む。


左拳。


アウエルは横へ流す。


拳が壁へ突き刺さる。


だが男は即座に引き抜いた。


砕けた石が宙へ舞う。


次の瞬間。


右拳。


衝撃波。


無数の石片が弾丸のように飛んだ。


アウエルは回避しながら何個かを斬り落とす。


だが。


もう目の前だった。


巨拳。


アウエルは刀を抜こうとする。


しかし途中で止めた。


次の拳が来る。


集中。


極限まで。


そして――


消える。


男の背後。


カチリ。


刀が鞘へ収まる音。


次の瞬間。


ズバァッ!!


遅れて斬撃が走った。


男の胸に深い傷が刻まれる。


だが。


男は笑ったままだった。


身体を回転。


左拳。


速い。


気付くのが遅れた。


ドガァッ!!


アウエルは壁へ叩きつけられた。


すぐに立て直そうとする。


しかし男は止まらない。


追撃。


アウエルは壁を蹴って離脱。


直後。


拳が壁を粉砕した。


アウエルは胸を押さえる。


咳。


血が口から零れた。


男は拳を引き抜きながら笑う。


「ハハハ……いいな。実にいい」


男は肩を回した。


「しびろの方も、お前の仲間で楽しんでるといいがな」


再び激突。


同時に動く。


左拳。


回避。


刺突。


目を狙う。


男はまた躱す。


右拳。


アウエルはしゃがむ。


再び目への刺突。


躱される。


左拳。


後退。


距離を取る。


しかし男は追ってくる。


止まらない。


アウエルは息を吐いた。


納刀。


集中。


拳が振り抜かれる。


瞬間。


消える。


再び背後。


カチリ。


遅延斬撃。


男へ届く。


だが男は振り返っていた。


拳。


アウエルは抜刀。


斬る。


ズバッ!!


胸から顔面まで深く裂けた。


さらに刺突。


しかし男は笑う。


両腕を広げる。


そして――


パンッ!!


目の前で両手を打ち鳴らした。


凄まじい衝撃。


耳鳴り。


意識が揺れる。


身体が動かない。


男はアウエルを掴み、


叩き付けた。


ドガァン!!


持ち上げる。


再び。


ドガァン!!


もう一度。


そして壁へ。


ドガァァン!!


遺跡が揺れる。


壁が崩れる。


アウエルは倒れた。


動けない。


男は鼻で笑う。


「なんだ。もっと楽しませてくれると思ったんだがな」


男は背を向ける。


立ち去ろうとした。


その時。


足音。


男が振り返る。


アウエルだった。


血だらけの身体。


ふらつきながらも立っている。


刀を拾い上げる。


男は目を細めた。


アウエルは懐からポーションを取り出し、一気に飲み干した。


空瓶を投げ捨てる。


……肋骨、やったか。


赤狼の後なら、盗賊相手なんて楽だと思っていたんだがな。


アウエルは深く息を吸う。


構える。


だが今度は違う。


刀を鞘へ収めない。


刃を前へ向ける。


どこかリッカに似た構え。


攻撃型。


「ほう?」


男が笑う。


「まだ立てるのか。どこまで持つか見せてみろ」


向かい合う。


先に動いたのはアウエルだった。


加速。


「身体強化・筋力」


斬り上げ。


男は躱す。


しかしアウエルは止まらない。


踏み込み。


横薙ぎ。


ズバッ!!


今度は綺麗に入った。


男がよろめく。


反撃の拳。


アウエルは納刀。


防御姿勢。


拳が迫る。


消える。


背後へ。


だが今度は終わらない。


男が振り返る前に斬り裂く。


V字の二連撃。


そこへ遅延斬撃が重なる。


男が大きく揺れた。


さらに刺突。


ドスッ!!


刃が胸へ深く突き刺さる。


拳が飛ぶ。


アウエルは刀を手放し、身を沈めて回避。


すぐに握り直す。


斬り上げ。


血が舞った。


男は左手で掴もうとする。


アウエルは前へ出る。


二連撃。


男が後退。


それでも拳を握る。


突進。


アウエルは再び納刀。


防御姿勢。


男が突っ込む。


消える。


背後へ。


今度は遅延斬撃を待たない。


振り返りざまに二連撃。


背中へ。


さらに移動。


死角へ回り込む。


X字斬り。


男の背中が裂ける。


男は両腕を広げた。


再びあの拍手。


だが。


アウエルは息を吐く。


カチリ。


遅延斬撃。


男の身体が大きく揺れた。


ふらり、と。


そして。


崩れ落ちる。


沈黙。


戦いは終わった。


アウエルは膝をつく。


胸を押さえる。


呼吸が乱れる。


その時。


通路の奥から足音が響いた。


近付いてくる。


その時。


通路の奥から足音が響く。


一つ。


また一つ。


近付いてくる。


そして――


「アウエル!」


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