スパイ?
「で?なんでスパイ行為とかしようとしたんだ?」
「え?そんな事しようとする訳ないじゃないですか」
「はぁ?」
本題の質問を問いかけるが、何故か関係ないようにふるまっている。
「えぇ…じゃあなんで侵入したんだよ」
「いや、だから先生をド―ン!とですね」
馬鹿じゃないのかこいつは。
普通だと嘘と断じてもいいが、こいつの場合本当にそう考えている可能性がある。
直感で行動する上にどっかから電波が飛んできたような言動するからな。
「まぁあれです。天命?みたいなものですよ」
何回頭を抱えればいいんだ。こいつを椅子ごとバックドロップして地面に埋めたい衝動が巻き起こるが、とりあえず精神安定用エリクサーを飲んで落ち着く。
「大丈夫ですか?斜め45度からチョップしましょうか?」
「俺は壊れた昔のテレビじゃないんだよ」
エリクサーって便利。体の傷だけじゃなくて苛々を落ち着かせてくれる。
(落ち着け…落ち着け…クールダウンだ…)
「話を再再度くらい元に戻そう。なんで驚かせる為に侵入したんだ?」
「いやだから驚かす為ですよ」
「だからなんで驚かそうと思ったのかを聞いてるんだ!」
若干語気が荒くなってしまったが、まぁ多少はね?
「えー……強いて言うならなんかそういう気分だったからですね~」
「なんでだよ!?」
「気分は気分です!」
胸を張る猪飼を見てやはりまた頭が痛くなる。
「なんで君はそんなに俺を困らせるかなぁ…」
「面白いからですね!」
即答してくるあたりやはりこいつは思考回路がぶっ飛んでいるんじゃないか?
生徒時代もそうだった。なんか警察に追われていたり、ドラゴンを呼ぶ笛を学校の音楽のリコーダーのテストで使ったり、合宿の時に一人だけカップラーメン持ち込んでいたり、校長のカツラを全校朝会中に吹き飛ばしたりとか、棒高跳びでトリプルアクセルしたりとか。
「人間は誰もが面白い事に逆らえないんですよ!」
「実行に移す奴は少ないけどな!というか俺が何処にいるかどうやって知ったんだよ!」
もう面倒くさいから適当に疑問に思ったことを聞いていく。
「適当にタロットで占ったら出ました!」
「( ゜Д゜)ハァ?」
タロット占いとか…そういや趣味が占いだったな。こいつ。9割9分あたるとかいうもう予知レベルの。
俺が死ぬって出た奴だけなんかいい結果出るまで占いなおしてたけどな。効果あるんだろうか?
その場合は死なないだけで腕がもがれたり心臓が止まりかけたりした。
疫病神なんじゃないか?と思って一時期距離取ったけど何故か行く場所行く場所に現れて不気味だったので元の距離感に戻した。




