二戦目
蒸気で身を隠す。
尋常ではない熱を放っているので、まともに近づけない。
「何処に行ったァ?」
(随分男らしいなオイ。まぁ見つけたらお見事と言っておこうか)
大分大人気ない隠れ方してるがまぁ相手はこっちを容赦なくぶっ殺せるが、こっちは絶対に殺せない。大分ハンデを背負っている。
(あーエリクサーが身に染みるわ)
ペットボトルに入れたエリクサーで体力を回復させる。
蒸気の中から一気に飛び出し奇襲を狙う。
「そこかァ!」
ハンマーで一振りで吹き飛ばされる。
「ぐはっ」
背後から一撃が入る。
よく見れば大量の白衣の男が蒸気の中から姿を現し、取り囲んでいた。
「しゃらくせぇ!」
一気にハンマーを薙ぎ払い白衣の男を一蹴する。
が、直後白衣の男から大量の蒸気が噴き出し、鉄片に変化した。
(どうだ?火属性の魔鉄だ。便利な奴だぜ)
魔鉄。まぁ単純に魔力を取り込んだ鉄だ。属性や込め方により様々な効果を発揮する。
今回の仕組みは単純明快。刺激をするとその強さに応じて熱を発生させる。
つまり内部で戦闘した際は動けば動くほど温度が上昇するのだ。勿論外で戦闘すれば熱を発して蒸気を噴き出す。それがハンマーという大威力の武器ならば猶更だ。
しかも触れれば火傷。吸い込めば喉を焼け爛れさせる事も出来る。
「せっこいなァオイィ!」
琴線に触れてしまったようだ。
(おお怖い怖い)
こいつが今何処に隠れているかと言うと、本人の真下である。
(あー錬金術って便利だわ)
物質に触れてさえいれば大体どんな事でも出来るのだ。
まあ具体的に何をやったかと言えば、土を液状化して高速で潜って真下に移動しただけなのだが。
(さて、やるか)
ひっじょ~にせこいが、このまま気絶させてもらおう。
鉄片で出来た白衣の男を何回も破壊する。
そのたびに触れるだけで火傷しそうな熱風が吹き荒れる。風魔法の空気の壁だろうが、周囲の温度が高ければ意味はなさない。
一々鉄片に、子供のいたずらのように『はずれ』の文字が刻んであったりと、頭に来る要素がてんこ盛りとなっている。
(クソが。馬鹿にしやがって)
ハンマーを振るい、最後の白衣の男を吹き飛ばす。
その時、体に妙な倦怠感が襲った。
ちょっと動きにくい、というレベルではなく、動けない。脳の電気信号を筋肉が受け付けていないようだった。
そして、もう一つの異変に気付く。
息が上がっている、というよりも呼吸の速度が異常に速いのだ。
(あたし、そんなに疲れるほど動いて…ない…はず……じゃ)
どんどん意識が遠くなっていく。
ドサッ。
その音が聞こえると同時に意識はブラックアウトした。
やってることは簡単ですが大分エグい事をしています。
分かる人にはすぐ分かるでしょうねw




