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一人目、リタイア

(げぇ、ミスった)


圧倒的な電力の元、超音速で射出された砲弾はハンマーを振るう前に着弾する。


だが、それが致命傷になっているかどうかは別の話であったらしい。


「魔法ってやっぱチートだわ」


魔法を一般学生程度しか使えない錬金術師からすると非常に鬱陶しい上に対処のしようがないものだから頭に来る。


(風属性って大体何でもできるよねっていう)


風で微妙に軌道逸らされた為、直撃ではなく至近弾になってしまった。


よって相手の損傷は軽微。俺は全身に切り傷。圧倒的に不利なような気がする。


(不味いですよ!?)


とりあえず厚さ1m程の鉄板で周囲を囲む。


勿論この中に女子生徒もいる訳で。


「馬鹿?」


(率直でよろしいが先生にはもっと敬意を払おう)


ハンマーがガンガンと衝撃波を撃ち込んでくるが流石1m。中々に耐えてくれる。


俺は正直こいつのスピードに対応できない。まぁそれは事実なので認めるしかない。


「スピード関係なくしとめられれば問題ないんだよなぁ」

「は?」


巨大鉄球、直径20m程。内部は意外と広い。その中がどんどんと熱くなっていく。


「セルフファラリスの雄牛だな。まぁ俺は死なんが。気絶するまで火ィ焚かせてもらうぞ」


まぁ何が起こっているかと言うと、鉄球の素材に若干仕掛けしてあるだけだ。


「つまり、私が倒れる前にあんたを殺せば問題ない」

「おっと、そう考えるのは早計じゃないか?」


突っ込んで来た女子生徒の腕をちょいと引っ張り、姿勢を崩す。


対応できない、が、対処できないとは言っていない。魔王の部下にどんな攻撃にも当たらないスピードと相手を一撃で殺す攻撃力を持った奴がいた。


そいつを対処したのは何故か俺だった。やはり経験と言うのは大事である。


「よっと」


崩した腕をつかみ、そのまま投げ飛ばす。合気道の四方投げをちょいとアレンジした奴である。


じゅぅぅ


投げた後にそんな音が聞こえる。


バーベキューの鉄板のように鉄球の内部全体が熱を帯びているのである。


湯気が立ち始め、サウナのように息苦しくなり始める。


「くっ」


再度加速をかけ突っ込んでくるがそのスピードは最初と見る影もない。


呼吸がしずらい為、十分にパフォーマンスを発揮できていないのだ。

さらに明り一つない完全な暗闇の中で声を元に位置を割り出して攻撃してきているのだろうが、熱でそろそろ頭がやられてきたはずである。


そんな攻撃はもう対応が可能である。


腕をつかみ、一瞬で地面に叩きつける。


見事な一本背負いである。


この時点で気絶、鉄球を周囲に飛散させて解除させ、湯気が大量に沸き見えなくなっているうちにコンベアで保健室にぶち込む。


さて、あと一人だが…

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