腐った救いの手
サブタイトルが思いつかん。
「あのですねぇ…どちらも教師としての自覚を…」
正座。いい年した大人が、二人そろって、中学生かそれ以下にも見えるレベルの女性の前で正座している。
(先輩のせいですよ…)
(お前がパッパと終わらせればよかっただろ!)
ヒソヒソと責任の押し付け合いをしている。どちらも似たり寄ったりと言うのは言うまでもないだろう。年の差はこんなにも離れているのにどうしてこいつらはこんなくだらない責任の押し付け合いをしているのだろうか?
「まぁまぁ、それぐらいにしておいて上げてください」
腐ってる女先生が助太刀に入ってくれるが、おそらくロクな事を考えていないだろうが、こいつらにとっては救いの船である。
(フヒヒwww若手教師と中年教師…やはり中々にイイですね…うむ。本人たちからはダメと言われたけれど…やはりこれは同人に…)
突如、前田君と土田に背筋が凍りつくような寒気が走る。
「まぁ…百合子先生が言うなら…」
頭の中が腐っていても、仕事は非常に優秀であるので、本性を知らない先生や生徒からは普通に尊敬されていたりする百合子先生である。
教師棟
「いや~助かりました」
「いえいえ、普段から(色々な意味で)お世話になってますから」
なんか含みがあったような気がするが無視する方向で貫く。突っ込んだらロクな結果にならないのは経験上よくわかっている。
「で、今度の同人即売会で貴方がたを題材にしたんですけど」
(俺たちがあえてスルーしたのを見てから直球投げてきやがったぞこのアマ)
「えぇ…それはちょっと」
「さっきの恩を返すと思って!」
手を合わせてお願いされる。にしても中年教師と若手教師って需要あるのだろうか?まぁ気にするほどの事でもないし、気にしたらそのまま飲み込まれそうだし放置で。
「あぁ…まぁそれなら…いいですよ。頭上げてください」
「マジっすか!」
目が今までにみた事ない程にキラキラ輝いている。それだけ嬉しいのか。俺にはその心が分からんね。
「よし!それじゃあ早速執筆作業入ります!」
素晴らしいスピードで自分の部屋に飛び込んでいく百合子先生。普通の女性だったら普段とのギャップがあって可愛いと思うが、目的が自分と後輩の同人誌を書く為と分かっていると、途端に可愛さがうせるというものだ。
「で、前田君」
「なんです?この展開、かなりデジャヴ感じますけど」
「問題が発生した。次の時間の演習監督が俺だという事を思い出した」
「ヤバいじゃないですか」
「ヤバい」
何がヤバいって、演習監督と言うのは、全力でぶつかり合う生徒達を監督する役である。故に、さまざまな準備をするのが普通な訳だが、俺は一切準備していなかった。
今から倉庫に戻っても間に合うはずがないので、このまま白衣のまま監督作業をするしかないのである。
久々の更新です




