留学生
ついに今日、留学生がうちの学校に入学してくる。俺の胃痛が発病しなければどうでもいい。喧嘩とか起こされたらもう吐血、というか喀血する自信がある。生徒同士のいざこざで怪我させたら最悪俺のクビが飛びかねない。
迷宮内で起こしてくれたら事故やらでなんとかなるんだけどなぁとか考えている俺は教師として失格ではないだろうか。まぁ誰でも自分の身は可愛いのだ。右の頬を打たれて左の頬を差し出すのはマゾかどこぞの聖人程度だろう。
「生徒諸君。今日は転校生、というか留学生を紹介する。無理に仲良くしろ、とは言わんが暴力沙汰は起こさないように!起こした場合は酷い目にあいます。酷い目に合わせます。以上!」
有無を言わさずに釘をさしておく。意味はそんなにないが、ないよりはマシである。
「まず一人目だ。ジョシュア君だ。自己紹介よろしく」
「Joshua Singh Chen(ジョシュア シン チェン)です。スタイルは近接、基本的には槍やハンマーなどの重量級の武器を使用します」
日本語がまだ硬いが、会話が出来る程度には話が出来るらしい。あの時は英語だったしな。
「ついでにスタイル、と言うのは日本でいう職業をもっと簡略化したものだ。近接、万能、遠距離に分かれていて、特徴はそれぞれそのままだ。というか交戦距離を示しているだけだ」
スタイルについて説明をする。ぶっちゃけこれを知っても戦い方とかは理解できない。ウォリアーにも剣士から鈍器まであるし、超近距離から中距離が基本的な戦闘距離で、それ以上は万能に入る。
「次、リズさんだ。自己紹介どうぞ」
「Liz Stewart Fowler (リズ スチュワート ファウラー)。スタイルは遠距離。よろしく」
「簡潔でよろしい」
無口な奴だなぁおい。友達できねぇぞ。美人だからって何もせずに友人が出来るとかそれ夢の世界だから。大体なんか因縁とかケチつけられて虐められるから。まぁこの学校でいじめなんてありえないけどな。発生したら最悪『不慮の事故』が発生して『手違い』で超高難度ダンジョンに放り込まれる。
「次、エヴァさんどうぞ」
「Ava Eka McCann(エヴァ エカ マッカン)です。スタイルは万能!よろしくね!」
「はい。元気でよろしい。と言うわけで全員仲良くな」
と言うわけで留学生が入ってきたのだった。
明日、学校の行事で、クロカン。病弱な文学系少年に何をさせようと言うのか。




