憂鬱な日曜日
「はぁ……なんか憂鬱だわ」
「どしたん?日曜日だぞ?憂鬱どころかひゃっほいだろ」
魔王は相変わらずダサいTシャツとジーパンで歯磨きしていた。シンプルなデザインの歯ブラシはそろそろ買い替え時ともいうように歯ブラシが少し開いてきた。
「とりあえず俺学校いかなきゃなんないんだよなぁ」
「あはれなりとでも言おうか?俺としてはいとおかしだがな」
「畜生…奥さんにパソコンの履歴送り付けるぞ」
「やめてください」
いきなり真顔になる。如何わしいものでも調べていたんだろうが、履歴を消さないとは馬鹿な奴である。まぁ履歴を消した程度じゃ問題ない訳だがな。
「というかお前の部下ってどういう扱いなの?」
「一応復活してると思うぞ。最近テレビでビラ配りしてるの映ってたし」
「ほー」
興味はないが、もし何か起こそうとしたら責任が俺に飛んでくるかもしれないので頭の片隅に置いておく。
ペッと歯磨きでかきだした口の中のゴミを唾液と共に洗面台に吐き出す。
その後、リビングにかかっているいつも来ている白衣を纏い、ドアを開けて学校へ向かう。
「行ってきまーす」
「いってらー」
畜生魔王が羨ましいぜ。というかアレで妻子持ちってのが考えられない。俺はつい最近大賢者になったというのに、あいつは魔法使いにすらならなかったとか認めたくない事実である。
で、いつもの住宅街を通り抜け、朝の光に照らされて俺を嘲笑うかのように輝いている坂を下って学校へ着く。
「さて。校門前で待機って言われたが……なんか嫌な予感がする」
あいつは指導してた時代から色々な迷惑を被っているのだ。家族の喧嘩を仲裁させられたりとかな。何故自分で出来る事を他人に任せるのか。これが分からない。
「ししょおおおお!!!」
「うるせぇ。朝くらい静かにしてろ」
「もぉ。素直じゃないんですから!」
うぜぇぇぇぇぇ……男の癖に…しかも二十歳超えてるし…男だと知らなかったら少しは動揺したかもしれんがなぁ。あぁ~出会いが欲しいんじゃ~。
だが現実はやはり非情である。50代まで出会いが0なのにこれから出会いがあるとは思えないし、50過ぎのおじさんだと流石に長続きはしないだろうからな。
「さて、早速行くぞ」
「は~い!」
このぶりっ子体質を何とかしてもらえないかなぁ。
ついでにこいつの紹介がまだだったのでこの場で済ませてしまおう。
名前は白坂逸娯である。名前まで女っぽいのは置いておこう。
職業はプロのホワイトハッカーだが、ぶっちゃけハッキングの方が上手い。
50代から出会いなんて実際少ない(´・ω・`)




