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これは逃走ではない!戦略的撤退だ!

「魔法使いが肉弾戦するってどういう事なの(困惑)」


魔力量のゴリ押しの強化だが、単純にスペックが高くなるため非常に倒しにくい。結局最後はスペックがモノを言うのだ。


「ええい!クソが!」


バックステップを繰り返し、相手との距離を突き放す。だが、それ以上の速度で前田君は接近してくる。


「これは逃走ではない!戦略的撤退なのだ!」


バックステップからダッシュに移行し、全力で戦略的撤退をする。


「見苦しいですよ先輩!」


パンチの衝撃波がすぐ横を通り抜ける。その場所は見事に抉り取れていた。

どんな強化だよ……冷や汗が垂れてくる。


「もらいました!」


前田君が俺へあと一歩踏み込めば手が届く距離まで接近する。


「言ったろ。戦略的撤退だってなぁ!」


その瞬間、『俺』の体が炸裂し、前田君に襲い掛かる。後一歩という至近距離で直に爆発を食らった前田君は少なくはないダメージを食らってしまう。

肉体強化した肉体にダメージを与える手段、それは相手の魔力を吸い取る事だ。


まず、肉体強化というものは肉体、それも筋線維に魔力を浸透させ、一時的な本来のスペック以上の働きをさせるものだ。


皮膚にも魔力を張ることでダメージを軽減する。体の表面全てに結界のようなものが張り付いていると考えればいい。


この状態になると物理攻撃は基本的に無効化され、さらに魔法も纏っている魔力密度以下の魔力密度の魔法は全て打ち消される。


ダメージを入れる手段は3つほどある。一つはさっき言った相手の魔力を吸い取って結界を無効化する。

二つ目は魔力を打ち消した瞬間に魔法を撃ち込むのだ。そうすると結界が作用せずにダメージを通す事が出来る。

三つ目は、衝撃によるダメージである。八極拳や太極拳など、相手の内部を振動で揺らす事ができる場合、相手の結界を貫通し、内部を揺さぶる事ができる。


で、『俺』の体はアダマンタイトで作った。アダマンタイトの性質は、『魔力を吸い取り、その分だけ硬質化する』だ。


つまり表面にまとっている魔力が多ければ多いほどダメージは増加する。


「戦闘は常に周囲に気を配るものなんだよ!」


一瞬怯んだ前田君の周囲100mに大量の砲弾とミサイルの雨が降り注ぐ。


「そもそもゴーレムを使っている時点で偽物と気づけ!」


爆風で体育館が滅茶苦茶になっていく。


というかゴーレムを使っている時点で偽物を気づけってそれは無理な話じゃなかろうか?錬金術の基本的な戦闘スタイルはゴーレムでの圧殺である。何故普通に戦っているのに疑うという発想が出てくるのだろうか?


10秒後、真っ黒に染まった前田君と滅茶苦茶になった体育館があった。

麻雀やってたっけダブロンされた。ハハッ

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