第1話 クロスタウン・アンノウン
「署長、警視庁公安2課の田中さんが署長につないでくれと言っていますが、いかがいたしますか」
「誰だソレ」
「さぁ、電話番号は間違いなく警視庁公安から架かってきてますが・・・」
「わかった、つなげ」
「はい・・・」
「もしもし、2課の田中といいます、以前、一度お会いしてますが、記憶にありますか」
「ないな、それで用件は?」
「えーとですね先日、縄張り外の仕事されましたよね、港の岸壁に停泊しているロシア船、色々調べて船員逮捕しましたよね、その件です」
「税関の仕事、減らしてやっただけだ」
「その件でクレームが出てましてね大使館と税関のうるさ方から、それで、うちの上の方から私に調べるように言われたんです。
とは言え、調べるよりも直接聞いた方が早いかと思いまして・・・」
「大卒のエリートさんよ、さっきから何を知りたいのかわからないな、一から日本語、勉強しなおせ、口の利き方もな」
「それは大変失礼いたしました、言葉足らずで・・・ロシア船撤去後、港湾周辺の会社に通達出してますよね、岸壁使用禁止にしたでしょ、これはどういう根拠で勝手な事してるんですかって聞きたかったんですよ」
「お前に知る権限はない、これは一体誰の命令だ?上とは誰の事だ、警視総監と官僚たちは事情を知っているはずだ」
「えぇ、そうなんですが軽くで良いんで教えていただけませんか」
「まったく・・・ちょっと待て」
この時、一凛署長は頭に埋め込まれているテレパシー装置で
宇宙人サンを呼び出した。
『サン、今すぐ署長室に来てくれ』
『了解』腰ベルト付きテレポーテーション装置を身に着けたサンは2秒ほどで署長室に出現した。
テレポーテーション装置にはアナログなキーボードとホログラム3Dパネルが付いており、あらゆる事象に対応すべく量子コンピューター・セカンドシステム・907にも繋がっている。
『今の通話、私のサンバイザーに移行してくれ、それと今、会話している公安2課の田中がどこにいるか居場所特定してくれ』
『OK』
「どこまで知っている田中」
「函館南警察が妙な動きをしてるってことだけです、先日のUFO事件の後ですしね、一体、何に首突っ込んでるんです?」
「首を突っ込むだとー?気に入らんな・・・
ある重要なものが紛失していて、その回収捜査だ」
「重要なもの?それは何です?」
「機密だ」
「そんなの貴方たち、ご自慢の何とかマシンに失せもの探し頼んで聞けばいいじゃないですか?」
「聞いたさ、だがな答えてくれなかったんだ」
「へぇー意外と頼りにならないもんですねマンダラマシンも」
「貴様・・・アガルタを侮辱するつもりか」
「そんな滅相もない、でもこちらの情報じゃちゃんと質問に答えてますよねクロスタウン・アンノウンと・・・」
「お前、しゃべりすぎだな今行く」
「あ?なんだって?」
『サン、ジャンプするぞ、一旦、東京の営業所、それからお前とテレポートだ』
『OK、短気は我慢してよ』
『さあな・・・』
二人は警視庁公安2課の田中のデスクにテレポーテーションした。
2課には公安機動部隊の面々が10人以上いた。
みな急に現れた見慣れぬ制服の一凛・出現に驚いた。
北海道・函館から数秒でテレポートした署長・一凛は拳銃を抜いていた。
デスクの前で田中の額に拳銃を当てている。
「その口、塞いでやる」
―パンッ!
一瞬の出来事だった。
真昼間の警視庁、庁舎内にて一凛署長の手により
アガルタ・マンダラマシンを侮辱した田中の額に穴が開いた。
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