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妖魔と共に見る景色  作者: てぃたいむ
第1章 ムネーモシュネー
28/38

信じない

私は家の前に立っていた。


今回キオクとやり合って、収穫はあった。

タマシイが関わっているということ。


それより和乃さんは大丈夫だろうか……


私は扉を開けた。


「ただいま」

「……っ!?」


直後、物音がした。


何かな?と思い、見てみると和乃さんが隅で体操座りをしていた。

部屋は荒れていて、テレビもつけっぱなしだった。

内容は近くの山に突然クレーターができ、隕石が降ってきた!?というものだ。


「…どうしたんですか?」


私は聞く。

理由を知っていながら。


「…何も無いよ」

「嘘ですよね?とても辛そうですよ」

「何も無いって!」

「正直に言ってください」

「何も無いって言っているでしょ!!!!」


この時初めて私に顔を向けた。


目には光がなく、体にはあざが見え、髪の毛は乱れている和乃がいた。


…仕方がない、心を読むか。


すぐに声は流れてきた。


『ミィは、あいつと同じ妖魔だ。信用出来ない。ミィは、隠し事をしている。信用出来ない。ミィは、信用出来ない。信用出来ない。信用出来ない。信用出来ない。信用出来ない。信用出来ない。…sていいのかな?信用出来ない。出来ない。出来ない。出来ないんだよぉぉぉ!!!』



「…ご飯にしますか」

「うん」


私は信用されてないみたいだね。

このまま壊れなければいいけど…


まだ壊れてない。

さぁ、立ち上がりな。

和乃さん。

それでも一橋の姓を持つものですか?


ミィは心の中で問いかけていた。



~安藤視点~


「クソ!あの女!好き勝手しやがって!」

「…落ち着けよ」

「お兄はよく負けて帰ってこられたね」

「うるせぇよ」


兄妹喧嘩をしている場合じゃないのは2人ともわかっている。


でも、あの女を、和乃を許せないんだ。


「すみません。この人を引き取って貰えませんか?」

「!?」

「!?」


誰かわからないやつが来たと思ったら、その女はキオクさんを担いでいた。


「あなたは誰ですか?」

「私は名乗れません。ただ、作戦には協力するので、安心してください」

「はぁ…」


まぁ、いいや。

キオクさんがいなかったらこの作戦は失敗するからね。


「あと、例の作戦は明日にやることになりました。こいつが目覚めしだい、そのことを伝えてください」

「なっ!?そんな勝手な…」

「これは命令ですよ」

「…わかった」


何この威圧感…

私より遥かに年下に見えるのに、言葉の重さは大人のようだった。


それじゃあ、明日の準備をしよう。

作戦は明日、目的は和乃を壊すこと。


ミィの知らないところで密かに準備は進められていたのであった。

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