信じない
私は家の前に立っていた。
今回キオクとやり合って、収穫はあった。
タマシイが関わっているということ。
それより和乃さんは大丈夫だろうか……
私は扉を開けた。
「ただいま」
「……っ!?」
直後、物音がした。
何かな?と思い、見てみると和乃さんが隅で体操座りをしていた。
部屋は荒れていて、テレビもつけっぱなしだった。
内容は近くの山に突然クレーターができ、隕石が降ってきた!?というものだ。
「…どうしたんですか?」
私は聞く。
理由を知っていながら。
「…何も無いよ」
「嘘ですよね?とても辛そうですよ」
「何も無いって!」
「正直に言ってください」
「何も無いって言っているでしょ!!!!」
この時初めて私に顔を向けた。
目には光がなく、体にはあざが見え、髪の毛は乱れている和乃がいた。
…仕方がない、心を読むか。
すぐに声は流れてきた。
『ミィは、あいつと同じ妖魔だ。信用出来ない。ミィは、隠し事をしている。信用出来ない。ミィは、信用出来ない。信用出来ない。信用出来ない。信用出来ない。信用出来ない。信用出来ない。…sていいのかな?信用出来ない。出来ない。出来ない。出来ないんだよぉぉぉ!!!』
「…ご飯にしますか」
「うん」
私は信用されてないみたいだね。
このまま壊れなければいいけど…
まだ壊れてない。
さぁ、立ち上がりな。
和乃さん。
それでも一橋の姓を持つものですか?
ミィは心の中で問いかけていた。
~安藤視点~
「クソ!あの女!好き勝手しやがって!」
「…落ち着けよ」
「お兄はよく負けて帰ってこられたね」
「うるせぇよ」
兄妹喧嘩をしている場合じゃないのは2人ともわかっている。
でも、あの女を、和乃を許せないんだ。
「すみません。この人を引き取って貰えませんか?」
「!?」
「!?」
誰かわからないやつが来たと思ったら、その女はキオクさんを担いでいた。
「あなたは誰ですか?」
「私は名乗れません。ただ、作戦には協力するので、安心してください」
「はぁ…」
まぁ、いいや。
キオクさんがいなかったらこの作戦は失敗するからね。
「あと、例の作戦は明日にやることになりました。こいつが目覚めしだい、そのことを伝えてください」
「なっ!?そんな勝手な…」
「これは命令ですよ」
「…わかった」
何この威圧感…
私より遥かに年下に見えるのに、言葉の重さは大人のようだった。
それじゃあ、明日の準備をしよう。
作戦は明日、目的は和乃を壊すこと。
ミィの知らないところで密かに準備は進められていたのであった。




