幼少期14
短くてすみません><
「兄上、覚えていることと言っても役に立たないことばかりかもしれないですが、構いませんか?」
「もちろんだ。」
「俺は、日本という国で男として生まれました。笹山健太って名前でした。大学に入って20歳の時に友人と海に行ってナンパに失敗して酒のんでおぼれ死んだってことくらいしか・・・。」
「は?ナンパって・・・ウィズレイって結構遊んでた人??」
うわぁ引くわぁ・・・と横のウィズレイを見ると、顔を真っ赤にして両手を大きく左右に振っていた。
「ちっがうって!!国立大学に入るために、高校までずっと勉強勉強で、彼女もいたことなくて・・・大学生になって1年目は単位落とさないように必死で、2年になってやっと少し余裕ができたから彼女欲しくなって・・・それで・・・。」
だんだんと勢いをなくして、がっくり肩を落としているのを見ると悪いことしたかもしれない。
「ナンパとはなんだ??彼女っなんだ??」
ずっと黙って成り行きをみていた兄が、興味深々で話しかけていた。
ちらりと横眼で伺うが、ウィズレイはまだ立ち直っていなさそうなので、代わりにこたえてやろう。
「そうですね、ナンパとはその辺を歩いている見ず知らずの女の子に、都合のいい言葉のあれで声をかけ、うまくいけばその女性をベッドにいざなって一晩楽しむことです。彼女とはこちらの世界では男性からみた女性の恋人のことですが、こちらの世界では結婚するまで清いお付き合いが常識ですが、あちらの世界では恋人であればベッドでのあれこれも含まれておりますので、だいぶ意味合いが違います。」
一気に話したので、ふぅっと息をはいて見渡してみれば、全員が固まっている。
なぜ??
「フェリア・・・ちょっと聞くが、お前いくつだ??」
父が眉間にとてもとても深い溝を刻んで問いかけてきた。
「今は9歳です。以前のことはあまり覚えていないのですが、14歳を“男の子”と子ども扱いするくらいには年齢がいっていたと思います。」
父の深い深いため息。
「もう一つきくが・・・その・・・夫婦間の・・・その・・・」
父が、男らしい顔を赤くして恥じらいながらしどろもどろに、言葉にならない言葉で聞いてくるので、察してそれ以降の言葉を引き受けた。
「子供の作り方でしたら知っております。あちらの世界ですと、10歳くらいで男女の体の違いに関する授業もありましたし、ありとあらゆるところに、情報が転がっておりましたから。この国の“子供は妖精さんが連れてくるのよ~”には、ドン引きしました。」
ね?と隣に問いかけると、やっと持ち直したウィズレイも縦に首を振った。
「さっきのナンパの説明がだいぶ悪意がある感じだったが・・・まぁいい。たしかに俺たちの国では、そういう情報は当たり前のように流通していたので・・・。この世界と比べると、知識は豊富でした。」
「・・・そういえばお父様、お兄様、私のいた世界では、お姉さんがたくさんいるお店なんかもあったのですが、こちらではあるのでしょうか?」
私の問かけに、兄は椅子から転げ落ち、父は天井を仰いで固まり、シェインはテーブルの上に組んだ両手に額を預けたまま顔が見えず、私の隣にいたハイネは床に膝をつき両手で顔を覆って泣いているようだ。
さっきからひと言も言葉を発しない母は・・・放心状態で心ここにあらずだった。
「シェイン殿下が先ほど言っていた私達がここにきた意味って・・・もしかして、(この国では秘匿されている男女の色々についての)知識を生かして、お姉さんがたくさんいるお店に手ほどきをしろと言うことかも!!」
「「「「「「絶対に違うから!!!!!!」」」」」」
見事に私以外の全員の声がハモった。




