幼少期11~シェイン~
繁忙期に入ってしまい、しばらく更新が遅くなります。申し訳ございません><
元気のいい・・・いや、良すぎる少女を自室へと送り届け、数日はベッドから出ないよう専属の侍女へしっかり念を押した後、私もこの休暇中与えられている客間のソファーに腰を下ろした。
寝室とは別に応接用の部屋がついているここは、リドル家でも1番いい部屋だろう。
武の一族ではあるが、置かれた調度品は華美すぎず、けれど品がいい。
木目調の家具をメインにしており、家具に繊細な図案の彫模様が入っている。
リドル辺境伯家、嫡男であるジェイクとは年齢が一緒ということ、父親同士も学友だったこともあり、幼いころより一緒にいたため一番信頼のおける友となっている。
ジェイクは、脳筋で実技試験はトップのくせに、兵法以外の座学が最下層である。
毎回テスト前になると、私が必死で教えるのだが、あまり戦果はあがっていない。
それでも、いつも人の為に動ける彼を尊敬してもいるのだ。
ただ今回の旅行は男同士の友情を深めるためのものではない。
以前より、私の弟ウィズレイと彼の妹フェリアについてある疑惑が持ち上がっていたからだ。
ただ、今迄の歴史の中でリドル家と皇族に現れたことは一度もなく半信半疑だったため、ジェイクと相談して今回彼の領地で休暇を取ることにしたのだ。
ただ、先ほどのフェリアの謝罪で、確証を得た。
あの二人は、<神の迷い子>だ。
彼らは、こことは別の世界からきて、ここにはない知識をもたらしてくれる存在である。
通常彼らは、北の公爵であるラグドルに現れる。
帝国の知識を司る彼らの中に稀に生まれ、別世界の娯楽品や生活用品をもたらしてくれるのだ。
“石鹸”や、“トランプ”などがそれにあたる。
その他にもたくさんの知識を与えてくれ、帝国はとても豊かになったのだ。
ただ神の迷い子は、徹底して秘匿せねばならぬ存在である。
ラグドル地方は雪深い山の中なのと、研究機関内は独立機関でありほぼ隔離されている状態なので、神の迷い子が生まれても皇族に知らせるだけで世にでることはない。
だが、今回ウィズレイは皇族だ。
もう少し成長すれば、外交も行うし社交パーティーにも出席しなければならない。
どこまで秘匿できるか。
それに、フェリアについても同等だ。
最初、彼女が神の迷い子であったのなら、私の妃として後宮で囲ってしまおうかと思っていた。
実際彼女にあってみて、それは得策ではないと思ったが。
ドレスや宝石などよりも武器を好み、ダンスよりも剣技を磨き、あの小さい体のどこにそんな体力があるのかと思わせるほど良く動く。
実際手合わせをしてみて、楽しそうにキラキラと輝く瞳とその実力に、後宮へ入れてしまうのは“おしい”と思ってしまったんだ。
彼女は磨けばまだまだ光る。彼女が彼女らしく、その実力を存分に発揮できる場所を用意してあげたいと思ってしまった。
知らずに口元に笑みが浮かんだ。
彼女が実力を発揮でき、なおかつ自分の目が届くところを用意しよう。
あと数年、彼女の成長がとても楽しみだ。
私自身も次に手合わせする時に負けないよう、精進しなくては。
さて、とりあえずあの二人が“神の迷い子”であるかどうか、確かめなくては。




