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『NEO横浜電脳租界 〜違法感情AIと美少女配信者〜』  作者: 神代零


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第五十一話 「池袋北環状区」

 池袋。


 北環状区。


 そこは、

 NEO横浜とは違う熱を持った街だった。


 巨大モニター。


 違法AR広告。


 深夜営業ゲーセン。


 電子ドラッグ屋台。


 そして。


 無数の配信者。


《炎上系生配信》

《24時間耐久》

《リアル乱闘実況》


 街全体が、

 常に誰かを撮っている。


「……空気悪ぃ」


 レンは駅前広場で顔をしかめた。


 頭上では、

 大量の小型配信ドローンが飛び回っている。


 視線が多すぎる。


 常に誰かに見られている感じ。


 NEO横浜とも違う。


 もっと。


 “飢えてる”。


 そんな街だった。


「池袋は数字に飢えてるから」


 隣を歩く藍華が言う。


 ARゴーグル。


 巨大パーカー。


 相変わらず目立つ。


「横浜は“熱狂”だけど」


「池袋は“炎上”」


「嫌な違いだな……」


 その時。


 周囲の大型スクリーンが一斉切り替えされた。


《速報》

《MAY-LIN 池袋上陸》


「うわ早っ!?」


 レンが引く。


 通行人たちが、

 一斉にこちらを見る。


《マジ?》

《本人!?》

《レン誰いる!!》


「だからその呼び方!!」


 笑い声。


 撮影。


 切り抜き。


 もう情報が広がっていた。


 その時。


 後ろから、

 小さな声が聞こえる。


「……本物」


 レンが振り向く。


 一人の少女。


 短い黒髪。


 ボロいパーカー。


 眠そうな目。


 年齢は十五、六くらい。


 だが。


 その首元には、

 大量の接続端子が埋め込まれていた。


 違法改造。


 レンの《EYES》が警告する。


『高負荷ネット接続痕検知』


「……?」


 少女は美玲を見つめていた。


 まるで。


 憧れを見るみたいに。


「MAY-LIN……」


 その瞬間。


 遠くで爆発音が響いた。


 ドォン!!


 駅前の大型スクリーンが砕ける。


 悲鳴。


 逃げる群衆。


 そして。


 煙の中から、

 数人の武装配信者が現れた。


「池袋配信同盟だ!!」


「《MAY-LIN》を出せ!!」


 レンが固まる。


「着いて五分なんだけど!?」


 藍華が頭を抱えた。


「だから言ったじゃん」


「池袋は“炎上”の街だって」

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